実説 城谷怪談
老若男女皆が楽しめる怪談語りを目指し、落語や講談にも似た独特な語り節、ノスタルジックな世界観に定評がある城谷歩による怪談。
幼い頃から自身でも不思議な怪体験を数多く持ち、更に聞き集めた種々の実体験を含めるとその数は数百にも及ぶ。
そうした現代の実話怪談、奇談の中から選りすぐりをお届けする。
内容紹介
「お母さん」(26分)
リンさんという女性は大学四年生の時に、当時お付き合いしていた男性との間に子供を授かる。産んで育てようと思ったものの、双方の両親は大反対し、やむなく堕胎してしまった。 今度もし子供を授かることがあるならその時は、何が何でも産み、堕ろした子供の分まで愛情を注いで立派に育てようと決意して数年、別の男性と結婚し子供が生まれた。 ある日の夜、寝室で子供を寝かしつけていたリンさんを金縛りが襲う。そしてその視線の先に現れたのは……。
「三条河原傍の宿」(22分)
リサさんが体験した二十年以上前の出来事。当時一人旅が好きであちこちに旅行していたリサさん、その年の6月初旬京都に行こうと思っていると話を聞いた母親が珍しく一緒に行きたいと言い出した。 普段は安いビジネスホテルを利用するが、せっかくの親子旅、京都らしい風情のある宿にしようと老舗のホテルを予約する。そのホテルが界隈で非常に有名な心霊スポットであるとも知らずに……。 かくして宿泊の晩二人は思いもせぬ怪体験に見舞われることとなる。
「一緒に行こう 前編」(26分)
堀江さんは現在三十歳の男性。俳優になるべく地元茨城県を出て上京し芸能事務所に入所し、日々養成所で夢を追いかけていた二十歳の時の事。 ある晩一人暮らしのアパートで寝支度を整え、部屋の明かりも落としたタイミングで養成所の友人S君から電話が来た。出てみると「彼女が来てるのか?」と言われます。どうやら向こうには自分以外の誰かの声が聞こえているようで、無論部屋には堀江さん一人。 このことが気になって後日、霊感の強いR君に相談すると「見えはしないが何かが憑いているかも」と。それから、二人の間では奇妙な電話のやり取りが始まっていく。
「一緒に行こう 後編」(29分)
お互いに相手を本人だと思って電話に出るのだが、どうやらつながった先にいるのは本人ではない。着信相手の名前の表示や番号に間違いはないのだが、お互いにその時電話などかけていないのだ。 自分たちに成りすました例の仕業ではなかろうということになり、R君が見極めてみるとどうやら生霊の仕業、それも堀江さんに憑いているものの仕業ではないかという。 言われた堀江さんには心当たりがあった。理不尽にフッた彼女がいたのだ。
城谷 歩(しろたに わたる) プロフィール
1980年2月16日生 北海道小樽市出身
15歳から舞台演劇を中心に俳優活動を始める。
その後、劇団深想逢嘘(2000年〜2011年)を発足、主宰を務める。
様々な職種を経て2012年1月怪談師デビュー。怪談ライブバー スリラーナイト札幌本店で活動後、2014年から同六本木店オープンに合わせ上京。
外部出演、独演会開催、メディアへの出演多数。
2018年独立。公演情報などはHPにて。
http://shirotani-kwaidan.com
■メディア
・「所さんの目が点」
・「大人養成所バナナスクール」
・「Rの法則」
・「柴田阿弥の金曜thenight」
他多数
■書籍
・恐怖怪談「呪ノ宴」(竹書房 単著)
・怪談師恐ろし噺「裂け目」(竹書房 単著)
■DVD
・「怪奇蒐集者」(楽創舎)
・「六本木怪談 呪・祟」(楽創舎)
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