実説 城谷怪談
老若男女皆が楽しめる怪談語りを目指し、落語や講談にも似た独特な語り節、ノスタルジックな世界観に定評がある城谷歩による怪談。
幼い頃から自身でも不思議な怪体験を数多く持ち、更に聞き集めた種々の実体験を含めるとその数は数百にも及ぶ。
そうした現代の実話怪談、奇談の中から選りすぐりをお届けする。
内容紹介
「ピアノ」(25分)
体験者の洋子さんは中学生のある時期に不思議な体験をしたという。
毎日のように通っていた塾の帰り、夜の八時過ぎに自宅近くの一角からクラシックを奏でるピアノの音が聞こえてくるようになった。綺麗な旋律に思わず足を止めてしばし聞き入ることが日課になっていったのだが、ある日調弦が狂っているのか、滑らかな演奏ではあるがいつもと違う曲に感じられた。
帰宅するとサイレンの音がいくつも響き渡り、大勢の人の騒がしい声が聞こえてきて…。
「穴」(30分)
当時、四十代半ばのサラリーマン和夫さんは、夜眠るのが嫌と言い、随分疲れた様子が印象的だった。
その理由はおりおり見る「奇妙な夢」。
そこには決まって幼い頃の自分が佇んでいて、それを俯瞰で見ている今の自分がいる。 やがてその景色の一部に大きな穴が開き、穴の中から小さな生き物がはい出てくる。ガリガリに痩せ、目ばかり大きくぎょろぎょろさせながら子供の自分に近づいてくるその生き物はまるでカマキリのようで…。
「イズミちゃん」(26分)
都市伝説には広く全国的に流布している話のほかに、一部地域や一定の時期に流行る類の話がある。
体験者の田端さんという女性は、上京して間もなく、インターネットを通じて長い間連絡を取っていなかった中学生時代の同級生加藤さんと再会を果たした。
ある日いつものように加藤さんと深夜に電話をしていると「そういえば、中学の時、変な都市伝説流行ったことあったよね」という話になったのだが…。
「悲鳴」(33分)
心霊体験で多く上げられることの一つに、事件や事故後の追体験のようなものがある。
しかしごく稀に、先んじてこれから起こる事件・事故を体験してしまう方もあるようで。 宮本さんの体験した話はこうだった。 夏のある日、窓を開けてパソコンに向かっていたのだが、普段気にならない環境音がやたらうるさく聞こえて仕方がなくなったことがある。しばらくその異変は続いたが、聞けば当時10歳の娘にも同じ変調が起きていたという。
そしてこの変調こそが後々大変な事態に発展していく事になったのである。
城谷 歩(しろたに わたる) プロフィール
1980年2月16日生 北海道小樽市出身
15歳から舞台演劇を中心に俳優活動を始める。
その後、劇団深想逢嘘(2000年〜2011年)を発足、主宰を務める。
様々な職種を経て2012年1月怪談師デビュー。怪談ライブバー スリラーナイト札幌本店で活動後、2014年から同六本木店オープンに合わせ上京。
外部出演、独演会開催、メディアへの出演多数。
2018年独立。公演情報などはHPにて。
http://shirotani-kwaidan.com
■メディア
・「所さんの目が点」
・「大人養成所バナナスクール」
・「Rの法則」
・「柴田阿弥の金曜thenight」
他多数
■書籍
・恐怖怪談「呪ノ宴」(竹書房 単著)
・怪談師恐ろし噺「裂け目」(竹書房 単著)
■DVD
・「怪奇蒐集者」(楽創舎)
・「六本木怪談 呪・祟」(楽創舎)
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