実説 城谷怪談
老若男女皆が楽しめる怪談語りを目指し、落語や講談にも似た独特な語り節、ノスタルジックな世界観に定評がある城谷歩による怪談。
幼い頃から自身でも不思議な怪体験を数多く持ち、更に聞き集めた種々の実体験を含めるとその数は数百にも及ぶ。
そうした現代の実話怪談、奇談の中から選りすぐりをお届けする。
内容紹介
「命取り」(30分)
真由子さんが子供の頃、両親の離婚をきっかけに母親と二人で引っ越した先は、奈良県のとある古民家の一室。 何世帯かが間借りしている家だったが、数年たって大きな部屋が空いたというので同じ家の中ではあったが部屋を移り住んだ。間もなく真由子さんは体調を崩し酷い喘息の発作で入退院を繰り返すように...。 心当たりは、ある晩ふと目を覚ました時に天井に浮いていたものすごい形相の老婆を見てからだった。
「助けを求める少女」(29分)
二十年以上前、体験者のさくらさんは地元にあるスーパーで正社員をしていた。 町中からは少し離れたところでその日も終業時間が迫って、売り場をアルバイトに任せ、一人二階の事務所に向かって店じまいの作業にかかったのだが、集中力散漫で仕事が手につかない。 結局夜の九時近くまでたった一人暗い店に残って残業だったが、飲み物を取りに一階に降りたとき、コンコン...。 乾いたノックの音に驚いて振り向くと、出入り口のガラス戸の向こうには赤いランドセルを背負った女の子が。
「沖縄の兵隊さん 前編」(28分)
Mさんが専門学生だった頃。
学校と2つのアルバイトで相当に忙しかったが、
彼氏が出来てなんだかんだと青春を謳歌していた。
夏休みには彼氏が地元の沖縄に帰省することになり、一緒に観光がてら遊びについていったそうだ。
沖縄でも旅費を稼がねばならず短期のアルバイトなどしながらだったが、
肝試しに行ったり、ビーチパーティに行ったりと満喫していた。
ところがとあるビーチの横にある切り立った岸壁を訪れてからMさんは具合が悪くなり、
顔や胸がチリチリと焼けるように熱くなった。
「沖縄の兵隊さん 後編」(26分)
彼が言うにはその岸壁は、かつての大戦時多くの人が亡くなった場所だという。
霊感の強いMさんはきっとそれが原因だろうとその日は外出を控え宿泊先だった彼の部屋に寝ていた。
もし夜中に具合が悪化したら隣室に彼が寝ているから
壁を叩いて起こせと言われていたのではじめは安心していたのだが、
夜中パチパチ...と何かが爆ぜるような音と低い怒りに満ちた声に目を覚ます。
目の前に現れたのは焼け焦げた日本兵と思しき人の姿だった...。
城谷 歩(しろたに わたる) プロフィール
1980年2月16日生 北海道小樽市出身
15歳から舞台演劇を中心に俳優活動を始める。
その後、劇団深想逢嘘(2000年〜2011年)を発足、主宰を務める。
様々な職種を経て2012年1月怪談師デビュー。怪談ライブバー スリラーナイト札幌本店で活動後、2014年から同六本木店オープンに合わせ上京。
外部出演、独演会開催、メディアへの出演多数。
2018年独立。公演情報などはHPにて。
http://shirotani-kwaidan.com
■メディア
・「所さんの目が点」
・「大人養成所バナナスクール」
・「Rの法則」
・「柴田阿弥の金曜thenight」
他多数
■書籍
・恐怖怪談「呪ノ宴」(竹書房 単著)
・怪談師恐ろし噺「裂け目」(竹書房 単著)
■DVD
・「怪奇蒐集者」(楽創舎)
・「六本木怪談 呪・祟」(楽創舎)
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