市朗怪全集とは
実話系怪談のパイオニア、『新耳袋』シリーズの著者の一人が、語りで送る怪談全集!
1990年代に巻き起こったJホラー・ブームを牽引した実話怪談界の大御所が、満を持して登場する!!
全てが実話。この現代に現れた闇と異界の世界を聴け!!
内容紹介
不思議な鳴き声 (23分)
ある女性が新しく仕事を始めるにあたり、六甲山の比命神社に参拝するといいよとアドバイスをもらった。早速主人を連れて六甲山へ行くことにした。
彼女はそこで奇妙な声を聞く。それは以前、京都の鞍馬山で聞いたものと同じに聞こえるが…。
天狗の声 (3分)
別の女性は幼いころ、電話で天狗さんと話したことがあるという。ある日学校の先生から電話があって「今、天狗さんと一緒やから声、聞かせたろか」と言ってきた。
その天狗の声というのが…。
妙な家 (13分)
M子さんは子供の頃、大阪市内の一軒家に住んでいた。女性3人、男性2人の家族構成。家は中古の三階建てだった。ところが3階の部屋にいるとノック音がしたり人の喋り声が聞こえて来る。
なぜかそれは女性にしか聞こえない。
作り話 (12分)
ある女子高のテニス部が合宿を行った。初日の夜、みんなで怪談会をしたがA子さんは作り話を体験談として話した。ところがその作り話が実態を伴って現れ始めた。
徘徊 (6分)
左官職人をしているKさん。仕事の休憩時間に仲間のHさんが、真夜中にすごい形相をして町を徘徊しているという噂を知った。ある人に聞いてみるとそれには原因が存在し、祟りかも知れないという。
玄関先 (5分)
ある人の出身地で、夕方になるとある家の玄関先に一人の見知らぬ小学生の男の子が立つことがあるという。ところがその子が立つと数日内にその家に不幸が訪れるのだ。
近所の人たちはその子のことを死神といって恐れていたのだが…。
日記 (11分)
ある営業マンが、ついつい興味本位で仕事帰りに廃屋に入り込んでしまった。もちろんボロボロの日本家屋だが押入れの中に、子供用の日記帳を見つけてしまった。
それを読んだ瞬間から、怪異に襲われることになり…。
肝だめし (27分)
岐阜県のある場所に廃校となった小学校があった。あまりいい噂は無い。
ある真夜中、そこへ大学生4人が入り込んだ。するとその肝試しの最中、とんでもないことが起こる。
それはあの世からの誘いとしか思えない現象で…。
FAXの声 (10分)
ある損害保険会社に勤務しているEさんは、事故車の修理は特別な理由のない限り、ある修理屋に依頼することにしていた。
その修理屋は個人で請け負っている社長と従業員だけの会社であったが、ある日納期になっても連絡がこない。しかも連絡も取れなくなってしまった。
ところがFAXの回線から何か声が聞こえてきて…。
中山 市朗(なかやま いちろう) プロフィール
作家、怪異収集家
1982年、大阪芸術大学映像計画学科卒業。映画の助監督や黒澤明監督の『乱』のメイキングの演出などに携わる。
1990年、扶桑社から木原浩勝との共著で『新耳袋〜あなたの隣の怖い話』で作家デビュー。『新耳袋』はそれまでただ怪談で括られていたものから、実話だけにこだわり百物語を一冊の著書で実現化させた。
『新耳袋』は後にメディアファクトリーより全十夜のシリーズとなり復刊。『怪談新耳袋』として映画やドラマ、コミックとして展開。
Jホラーブームを作った作家や映画監督に大きな影響を与え、ブームをけん引することになる。
著書に『怪異異聞録・なまなりさん』『怪談実話系』『怪談狩り』シリーズなどがある。
怪談は語ることが重要と、ライブや怪談会、放送などでも積極的に怪談語りを行っている。その他の著書に『捜聖記』『聖徳太子・四天王寺の暗号』『聖徳太子の「未来記」とイルミナティ」など多数。
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