市朗怪全集とは
実話系怪談のパイオニア、『新耳袋』シリーズの著者の一人が、語りで送る怪談全集!
1990年代に巻き起こったJホラー・ブームを牽引した実話怪談界の大御所が、満を持して登場する!!
全てが実話。この現代に現れた闇と異界の世界を聴け!!
内容紹介
友人 (18分)
Aさんは高校を卒業して、福岡で共同生活を始めた。その中の一人の様子がなんだかおかしくなった。その友人が実は生きているのか死んでいるのか。判断に悩むことが続くようになった…。
トリハダが立つ話 (11分)
体験者によれば、霊と人との区別に微妙なことがあるという。見かけも行動も人と同じようだが、微妙に違う点があるそうだ。ある人は看護師さんから聞いた体験談で、幽霊とはこれだと、トリハダを立てたことがあると言う。その話とは…。
ヤバい部屋 (6分)
不動産屋と部屋探しをしていたMさん。とある次の物件になると、「次、行きましょう」とその物件は案内してくれない。なぜかと聞くと「ヤバいから」だという。しかもそれは幽霊より怖いのだと言う。一体それはどういうことなのだろう…。
コール音 (7分)
1DKのマンションを借りたある夫婦。真夜中の2時。なぜか固定電話のコール音で起こされることが頻繁にある。しかしこの部屋には固定電話は無いのに。しかもその音は玄関からする。玄関ならチャイム音のはずだが…。
いちご園 (11分)
いちご園で働いているEさんという女性。園は周りに民家も無い山中。しかしたまに見知らぬ人が作業場にいたり、話し声が聞こえて来るのだ。ある日他のスタッフと…。
老夫婦 (12分)
おじいさんが亡くって、未亡人となったおばあさんが真夜中、徘徊をするようになったのだ。ボケたのかな、と家族は心配するが、ある夜、表に出ようとするおばあさんに訳を聞くと、なんと亡くなったおじいさんが…。
ドキュメンタリーに隠された怪異 (20分)
数年前よりNHKや民放で、とある同じ事件をめぐるドキュメンタリーが放送された。もちろん番組ではそのようなことは語られないのだが、実はこの事件、ある霊現象が起こっていた。それが、番組中では合点の行かなかったその動機を見事に説明するものだったのだ。
物損事故 (12分)
神奈川県警の警察官。真夜中パトカーの中で無線を受け、車の電柱への衝突事件の現場へ急ぐことになった。しかしその現場は意外な様相を見せ、事故を起こしたカップルの調書を取るのだが、そのままでは書けない事態となり…。
カベ (8分)
大阪日本橋にある「妖怪研究所」。ここでアルバイトをしているS君は研究所に向かっている途中、妙なものと遭遇した。報告すると研究所の人はある妖怪に遭遇したのだろうと言う。確かにそれは…。
浪曲が聞きたい (4分)
ある介護施設でのこと。遅番のスタッフが真夜中に休憩しているとおばあさんが窓口に来て「浪曲を聴きたいけど何時がええ?」と聞いて来た。「朝の6時ですよ」とスタッフは返事をしたのだが。
中山 市朗(なかやま いちろう) プロフィール
作家、怪異収集家
1982年、大阪芸術大学映像計画学科卒業。映画の助監督や黒澤明監督の『乱』のメイキングの演出などに携わる。
1990年、扶桑社から木原浩勝との共著で『新耳袋〜あなたの隣の怖い話』で作家デビュー。『新耳袋』はそれまでただ怪談で括られていたものから、実話だけにこだわり百物語を一冊の著書で実現化させた。
『新耳袋』は後にメディアファクトリーより全十夜のシリーズとなり復刊。『怪談新耳袋』として映画やドラマ、コミックとして展開。
Jホラーブームを作った作家や映画監督に大きな影響を与え、ブームをけん引することになる。
著書に『怪異異聞録・なまなりさん』『怪談実話系』『怪談狩り』シリーズなどがある。
怪談は語ることが重要と、ライブや怪談会、放送などでも積極的に怪談語りを行っている。その他の著書に『捜聖記』『聖徳太子・四天王寺の暗号』『聖徳太子の「未来記」とイルミナティ」など多数。
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