市朗怪全集とは
実話系怪談のパイオニア、『新耳袋』シリーズの著者の一人が、語りで送る怪談全集!
1990年代に巻き起こったJホラー・ブームを牽引した実話怪談界の大御所が、満を持して登場する!!
全てが実話。この現代に現れた闇と異界の世界を聴け!!
内容紹介
初七日 (19分)
Fさんは若いころ、夜のジョギングを欠かさなかったという。ある夜も近所を走っていると「忌」という紙が貼りつけられた家の前を通った。この時何かがFさんに憑いてしまったらしく、しばらく体調がすぐれなかった。しかし七日目の夜…。
8時の時計 (13分)
母一人子が三人の母子家庭。ある時から、奇妙な気配に夜な夜な家族は悩まされることになる。そんな時、針式の置時計が夜八時きっかりになると長針が進まなくなる。これが怪異の原因を示唆していたことが分かったのだが…。
坂の上の幽霊 (11分)
医者のSさんが通勤によく通る国道に坂道があり、上り切ったところに一軒家があった。ここの子供が車に轢かれて亡くなった後、ある噂がたった。Sさんもそれを見て…。
山陰の宿 (19分)
ある人が山陰地方の古い宿に泊まった。夜中に怪しげなものを見たことを、翌朝ここの女将さんに報告すると意外な反応が返ってきた。
すりガラス (10分)
ある人が自室で寝ていると、真夜中に目が覚めた。部屋にまったく明かりが無い、そこに真っ四角のすりガラスが浮かび上がった。その向こうに老女がいるのもわかる。すると、ズズッとすりガラスに向かって体がひっぱられはじめた。
スナップ写真 (7分)
若者三人がある島へ海水浴に行き、海の家でアルバイトをしていた高校生くらいの女の子と知り合った。ところがこの子は死後の世界とか霊の話ばかりしている。そして一緒に撮った写真を見ると…。
夕べの子 (17分)
若者11人がある廃病院に肝試しにやってきた。その帰りのこと、一人が病院で女の子と知り合って仲良くなって一緒に帰ったという。いや、誰もそんな女の子は見ていない。そもそも廃病院に若い女の子? 女の子と知り合ったという友人は奇妙な話をしだした。
メッセンジャーバッグ (19分)
ある若いOLがリサイクルショップでお気に入りのバッグを買った。さっそくこれをもって会社に通うようになったが、どうも奇妙なことが起こりだした。しかもバッグの中からも信じられないものが…。
中山 市朗(なかやま いちろう) プロフィール
作家、怪異収集家
1982年、大阪芸術大学映像計画学科卒業。映画の助監督や黒澤明監督の『乱』のメイキングの演出などに携わる。
1990年、扶桑社から木原浩勝との共著で『新耳袋〜あなたの隣の怖い話』で作家デビュー。『新耳袋』はそれまでただ怪談で括られていたものから、実話だけにこだわり百物語を一冊の著書で実現化させた。
『新耳袋』は後にメディアファクトリーより全十夜のシリーズとなり復刊。『怪談新耳袋』として映画やドラマ、コミックとして展開。
Jホラーブームを作った作家や映画監督に大きな影響を与え、ブームをけん引することになる。
著書に『怪異異聞録・なまなりさん』『怪談実話系』『怪談狩り』シリーズなどがある。
怪談は語ることが重要と、ライブや怪談会、放送などでも積極的に怪談語りを行っている。その他の著書に『捜聖記』『聖徳太子・四天王寺の暗号』『聖徳太子の「未来記」とイルミナティ」など多数。
|