市朗怪全集とは
実話系怪談のパイオニア、『新耳袋』シリーズの著者の一人が、語りで送る怪談全集!
1990年代に巻き起こったJホラー・ブームを牽引した実話怪談界の大御所が、満を持して登場する!!
全てが実話。この現代に現れた闇と異界の世界を聴け!!
内容紹介
山の集団 (15分)
昆虫採取が趣味の教員F先生が仲間2人とある山に登った。もちろん昆虫が目当てなのだがなかなかお目当ての虫が見つからない。3人は分かれて別々に頂上を目指すことになる。
ところが途中、F先生は20人ほどの奇妙な集団の道案内をすることになった。しかしこの集団、とてつもない違和感が…。
訪問者 (7分)
あるOLさんの母親が愛知県のT市に一軒家をみつけて住むこととなった。中古物件だった。ところが夕方の決まった時間になると玄関のドアノブが回されるのだ。
出ても誰もいない。そこで監視カメラを設置したある日、モニターを見てみると。
お盆休み (9分)
ゲーム会社勤務のTさん。神奈川県に単身赴任となった。寮代わりのマンションの4階が彼の住居だった。とある夜、部屋へ戻る共同廊下であるものを見た。
状況的には幽霊としか思えないのだが、それから毎夜のように見ることになる。ところがお盆休みの期間、彼はずっと仕事をしていたのに幽霊は…。
バックヤード (6分)
大学生がある大型書店でアルバイトをしていた。夜遅くの残業。本を運ぼうとバックヤードに入ると不審者がいた。すぐに警察に通報したのだが、警官は誰もいないという。
そういえば違和感があった。なぜなら…。
見えたもの (8分)
カップルがドライブ中、山道に迷い込んでしまう。狭い一本道でUターンもできない。しかたなく直進するうちに夜も更け、ようやく広場が見えてきてUターンを試みると、そこには。助手席の女の子の悲鳴が上がる!!
ねぇ (5分)
ある営業マンが浜松の旅館に泊まったときのこと。真夜中、寝ていると「ねぇ」という女の声が聞こえた。最初は空耳かと思ったが何度も聞こえる。しかし、電気を点けると誰もいない。消すと声がする。そのうちに彼は奇妙なことに気が付いた。
子守唄 (14分)
二人の女子大生が、卒業旅行で北陸にやってきた。二泊目はある温泉場の老舗旅館。真夜中の真っ暗がりの部屋に妙なものが現れた。着物姿の女のようだ。
女は、隣で寝ている友達の枕元にいて、子守歌を歌い始める…。
白い車 (10分)
Sさん一家は四国の山奥に住んでいる。ある日小学5年生の娘のピアノの発表会ということで一家そろって車で町に出た。その行きと帰りの山道で、不思議な白い車と遭遇する。
そしてその白い車は一家が見守る中、ある信じられない現象を起こす。
帰りたい (11分)
あるカップルが、心霊スポット巡りをしているサークルに入会し、札幌市郊外の霊スポットを大人数で巡っていた。
某池のほとりを歩いていると、いきなりメンバーの一人の女の子が「帰りたい、帰りたい」と口走りながら奇妙な行動をとりはじめた。その行動というのが…。
鬼の腹 (5分)
一寸艶っぽい怪談・一。大学生のF君が女の子をナンパしてラブホテルに入ることに成功した。女の子はそれまでは大人しく従順のように見えた。
ところがコトに及ぼうとした瞬間、女の子は鬼の姿となり…。
何かいる (7分)
一寸艶っぽい怪談・二 大学生のK君。新宿で女の子をナンパして、新宿のラブホテルへと入った。この女の子、自称だが霊感があるのだという。
その女の子は入った部屋に何かを感じると言いだした。K君も怪談好きなので興味がある。するとそれは意外な形で出てきたのだった。
また出た (20分)
一寸艶っぽい怪談・三 Sさんには4歳上の兄がいる。この兄が中学生になったころからしきりに部屋に誰かがいると訴えるようになった。最初は家族の者も「気のせいだ」と済ませていた。
だがある日、これが色情的な霊であったことがわかって、家族は慌てだしたのだ。
中山 市朗(なかやま いちろう) プロフィール
作家、怪異収集家
1982年、大阪芸術大学映像計画学科卒業。映画の助監督や黒澤明監督の『乱』のメイキングの演出などに携わる。
1990年、扶桑社から木原浩勝との共著で『新耳袋〜あなたの隣の怖い話』で作家デビュー。『新耳袋』はそれまでただ怪談で括られていたものから、実話だけにこだわり百物語を一冊の著書で実現化させた。
『新耳袋』は後にメディアファクトリーより全十夜のシリーズとなり復刊。『怪談新耳袋』として映画やドラマ、コミックとして展開。
Jホラーブームを作った作家や映画監督に大きな影響を与え、ブームをけん引することになる。
著書に『怪異異聞録・なまなりさん』『怪談実話系』『怪談狩り』シリーズなどがある。
怪談は語ることが重要と、ライブや怪談会、放送などでも積極的に怪談語りを行っている。その他の著書に『捜聖記』『聖徳太子・四天王寺の暗号』『聖徳太子の「未来記」とイルミナティ」など多数。
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