実説 城谷怪談
老若男女皆が楽しめる怪談語りを目指し、落語や講談にも似た独特な語り節、ノスタルジックな世界観に定評がある城谷歩による怪談。
幼い頃から自身でも不思議な怪体験を数多く持ち、更に聞き集めた種々の実体験を含めるとその数は数百にも及ぶ。
そうした現代の実話怪談、奇談の中から選りすぐりをお届けする。
内容紹介
「奥の間の獣」(29分)
ツヨシさんという三十代の男性が大学生の頃。 健一さんという親友の家に出入りするようになって暫く、ある時期から何となく疎遠になってしまった。毎日のようにつるんでいたのにどうしたろうと思っていると、風の噂で健一君に彼女が出来たらしい。 やむなくそっとしておいたが、ある日突然健一君から飲みに行こうと誘われた。
流れで久しぶりに健一君の一人暮らしのアパートを訪ねてみると、荒れ放題に荒れ、やがて隣の部屋から唸り声が聞こえてきて...。
「口笛が聴こえる」(23分)
川辺さんは幼い頃に聞かされた迷信がトラウマだ。 「夜中に口笛を吹くと悪魔が来る」大人になってからは悪魔だの幽霊だのは全く信じなくなっていたが、その迷信だけは思い出すたびにゾワゾワし、鳥肌を伴って嫌な気持ちにさせた。
一人暮らし、ワンルームの部屋で深夜、外から口笛が聴こえてきたとき心臓が止まるのではと思ったそうだ。
しかし、それは前兆に過ぎなかった...。
「手」(27分)
ナオヤさんは高校生の頃、手の付けられない不良だった。喧嘩、万引き、飲酒、喫煙、停学処分は慣れっこで、ついには地元の暴走族に入ってやんちゃし放題だったという。 家庭環境は恵まれていたし、特別な事情があったわけではないが反抗期といえばそれだけの理由だったかもしれない。 やがて、両親からはさじを投げられ唯一の味方は、長く患っていた祖父だけだった。
不思議と祖父の前では素直になれ、自分を律してくれる大好きな存在だった。
高校三年、祖父が亡くなった。ナオヤさんは自暴自棄になり、折悪く所属していた暴走族の大きな喧嘩に巻き込まれてしまうのだが...。
「あなたはだぁれ」(24分)
二十代で保育士をしている女性の体験談である。
女友達ばかりで食事会をして二次会で訪れたバーで一人の子が霊感テストをしようと言い出した。
目を閉じ自分の家を想像する、想像出来たら玄関から中に入り全ての部屋を見て回る、
もしその想像の世界に自分以外の誰かが居たら...という他愛もないゲームだった。
それが後々、体験者のリサさんを思いもよらない恐怖に引きずり込む。
城谷 歩(しろたに わたる) プロフィール
1980年2月16日生 北海道小樽市出身
15歳から舞台演劇を中心に俳優活動を始める。
その後、劇団深想逢嘘(2000年〜2011年)を発足、主宰を務める。
様々な職種を経て2012年1月怪談師デビュー。怪談ライブバー スリラーナイト札幌本店で活動後、2014年から同六本木店オープンに合わせ上京。
外部出演、独演会開催、メディアへの出演多数。
2018年独立。公演情報などはHPにて。
http://shirotani-kwaidan.com
■メディア
・「所さんの目が点」
・「大人養成所バナナスクール」
・「Rの法則」
・「柴田阿弥の金曜thenight」
他多数
■書籍
・恐怖怪談「呪ノ宴」(竹書房 単著)
・怪談師恐ろし噺「裂け目」(竹書房 単著)
■DVD
・「怪奇蒐集者」(楽創舎)
・「六本木怪談 呪・祟」(楽創舎)
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