市朗怪全集とは
実話系怪談のパイオニア、『新耳袋』シリーズの著者の一人が、語りで送る怪談全集!
1990年代に巻き起こったJホラー・ブームを牽引した実話怪談界の大御所が、満を持して登場する!!
全てが実話。この現代に現れた闇と異界の世界を聴け!!
内容紹介
到着 (7分)
夜遅く、マンションに帰宅するMさん。彼の部屋は13階。パネルのボタンを押して13階を目指す。
だが、ここで不可解なことが起きる。
竹やぶの道 (5分)
出版社勤務のKさん。有名作家の座談会のセッティングをする。場所は京都の竹藪の中の老舗旅館。そこは駅からタクシーで1メーターという。
ところが実際に行ってみると話が違った。竹藪の道が妙なのだ。
水たまり (9分)
報道カメラマンの助手をしているNさん。列車がトンネルで火災事故を起こしたとの一報を受け、カメラマンと現場入りする。
事故現場で彼は見た。亡くなった方と思われる顔、顔、顔を!!
ファインダー (4分)
一人前の報道カメラマンとなったNさん。高速道路での激突事故の現場に直行した。
さっそくビデオカメラを事故現場に向けると、そのファインダーに妙なものが映り込んだ。それは明らかに!?
黒箪笥(くろたんす) (12分)
ある落語家が引っ越しをするというので、若手のとある芸人がそのアパートを引き継ぐように住みだした。
だが部屋に大きな黒箪笥がある。先輩がわざと置いて行ったものらしい。
それもそのはず、この箪笥は夜な夜なあることを起こすのだ。
桐箪笥(きりたんす) (7分)
Hさんが嫁入りしたのは岡山県の旧家。ところが姑との関係がよくない。いつも責められ嫌味を言われる。そんな時、Hさんは決まって一人部屋で泣いていた。
ところがそんな時に必ず起きる現象がある。古い桐だんすが勝手に…。
実家にすむもの (21分)
Yさんという女性が生まれ育った家はたいそう古いものだったというが、幼い頃から随分と怪しげなものを見てきたのだという。
親に言うと「気のせい」だと言って信じてくれない。
だがある日、その親も認めざるを得ない怪異が起こる。
鯉 (11分)
Cさんの子供の頃の記憶。梅雨時のこと。降り続く雨の為に学校へ行く道は泥だらけで、あちこち水たまりも形成された。
ところが家の前の水たまりに、二匹の立派な鯉が泳いでいたのだ!
子供ながらに思う。水たまりに鯉がいるはずがない。ところが…。
私どんなかんじ? (15分)
交通事故は、あっという間に人の生命を奪いかねない危険性がある。犠牲者たちはそれこそ自分の身に何が起ったのかわからないまま死に至る。
だがここに、死んだはずなのに、なぜ? という不可解が介入する。そんな話を2つ。
助手席の女 (20分)
Wさんの若い頃、昭和の終わりのことである。
最寄駅から夜遅くに歩いて家路を急ぐ途中、乗用車とトラックの激突事故を目撃してしまった。
彼が第一発見者。警察が現場に到着するのだが、警察の行動がどうもおかしい。
事故を起こした運転手の様子もおかしく…。
中山 市朗(なかやま いちろう) プロフィール
作家、怪異収集家
1982年、大阪芸術大学映像計画学科卒業。映画の助監督や黒澤明監督の『乱』のメイキングの演出などに携わる。
1990年、扶桑社から木原浩勝との共著で『新耳袋〜あなたの隣の怖い話』で作家デビュー。『新耳袋』はそれまでただ怪談で括られていたものから、実話だけにこだわり百物語を一冊の著書で実現化させた。
『新耳袋』は後にメディアファクトリーより全十夜のシリーズとなり復刊。『怪談新耳袋』として映画やドラマ、コミックとして展開。
Jホラーブームを作った作家や映画監督に大きな影響を与え、ブームをけん引することになる。
著書に『怪異異聞録・なまなりさん』『怪談実話系』『怪談狩り』シリーズなどがある。
怪談は語ることが重要と、ライブや怪談会、放送などでも積極的に怪談語りを行っている。その他の著書に『捜聖記』『聖徳太子・四天王寺の暗号』『聖徳太子の「未来記」とイルミナティ」など多数。
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