実説 城谷怪談
老若男女皆が楽しめる怪談語りを目指し、落語や講談にも似た独特な語り節、ノスタルジックな世界観に定評がある城谷歩による怪談。
幼い頃から自身でも不思議な怪体験を数多く持ち、更に聞き集めた種々の実体験を含めるとその数は数百にも及ぶ。
そうした現代の実話怪談、奇談の中から選りすぐりをお届けする。
内容紹介
「窓から覗く」(27分)
増田さんという女性が一人暮らしをしていた二十代の頃。
時折窓の外に子供の影を見ることがあった。近所には小学校もあるため子供が遊んでいるのだろうと、気に留めていなかったという。
ある日、体調を崩し仕事を早退して部屋に帰ってくると雨が降り出してきた。
そして稲妻が走ったとき、窓の外にくっきりと少年のシルエットが浮かびあった。傘を貸してあげようと玄関に向かうのだが...。
「ヒタヒタ」(35分)
Tさんは子供の頃の体験を今も鮮明に記憶している。住んでいた実家のことだ。
家族で住んでいたのは亡くなった祖父母が若い頃に建てた家で、
田舎ということもありとても大きかったのだそうだ。そしてその家の奥に生前祖父が使っていた書斎があるのだが、
立ち入ってはいけないと言われていた。 ところがある日両親に叱られ、
居場所に窮して遂に禁断の祖父の部屋に入ってしまう...。
「恨み返し」(36分)
30代前半の伊藤さんが大学生の頃、気の置けないシノちゃんという親友がいた。
聞き上手な性格で彼女にはどんなことでもあけすけに話すことが出来た。
学校や家でのこと、バイト先の不満や愚痴、嫌いな人の悪口に至るまで。いやむしろネガティブな話題をこそよく話していた。
しかし、二人だけの秘密の約束で話していたあれこれが他人に漏れているのを知る。
事の真偽を確かめようとした伊藤さんの元に
シノちゃんから支離滅裂な長文のLINEが送られてきて...。
「魔物」(31分)
体験者の千田さんは最寄駅から家まで徒歩で数十分かかる。 冬の遅い晩、家路を急いでいると、
どこからか怒気をはらんだ男の声が聞こえた。 足を止め顔を上げると
ゴミ置き場のビニール袋に向かって暴言を吐いている男の姿がある。他に人通りもなく、
いちゃもんでもつけられてはたまらないと思い、無視して歩き出そうとしたのだが、
一歩一歩が重い。まるでスローモーションのように思うように前に進めない。 すると、件の男の声が次第次第に背後に迫ってきて...。
城谷 歩(しろたに わたる) プロフィール
1980年2月16日生 北海道小樽市出身
15歳から舞台演劇を中心に俳優活動を始める。
その後、劇団深想逢嘘(2000年〜2011年)を発足、主宰を務める。
様々な職種を経て2012年1月怪談師デビュー。怪談ライブバー スリラーナイト札幌本店で活動後、2014年から同六本木店オープンに合わせ上京。
外部出演、独演会開催、メディアへの出演多数。
2018年独立。公演情報などはHPにて。
http://shirotani-kwaidan.com
■メディア
・「所さんの目が点」
・「大人養成所バナナスクール」
・「Rの法則」
・「柴田阿弥の金曜thenight」
他多数
■書籍
・恐怖怪談「呪ノ宴」(竹書房 単著)
・怪談師恐ろし噺「裂け目」(竹書房 単著)
■DVD
・「怪奇蒐集者」(楽創舎)
・「六本木怪談 呪・祟」(楽創舎)
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