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髷を結い刀を差した渋沢には、日本の進むべき未来が見えていた―
渋沢栄一の名著として知られる『青淵百話』を読みやすい現代語訳で、四分冊にして刊行。 倒幕の際、フランスを訪れていた渋沢は、格段に進歩した西欧の国情を目の当たりにして、このままでは日本が植民地化されるのは時間の問題であると危惧し、一日でも早く日本の国力を蓄えなければならないと悟った。 国家の力とはすなわち経済力、商工業の力である。その当時、日本の商工業は国家的にも軽視され未熟であったが、渋沢は先の時代を見通して様々な事業を行った。 女子教育・商業教育の必要性を説いて優れた実業家の育成に尽力。国富をもたらす地方繁栄策の言明。国民の元気振興を目指した独立自営論。社会問題解決のための福祉事業の推進。将来の日米商戦を予言し、その対策を提言。 明治においてその先進的な取組みには多くの反対もあったが、日本が今日のような発展を遂げて列強と肩を並べるまでに至ったのは、まさに渋沢の先見性によるものである。 時代の風を柔軟に読み取る渋沢栄一の言葉は、日本のこれからを見通す助けとなるであろう。 目次
第1章 新時代と実業(新時代の実業家に望む事業経営の理想 ほか) 渋沢栄一(しぶさわ・えいいち)現在の埼玉県深谷市の豪農に生まれる。幕末の動乱期には尊皇攘夷論に傾倒、のちに一橋家に仕える。欧州各地を視察して帰国後、大蔵省租税司、大蔵権大丞を歴任。辞職後は実業に専心し、第一国立銀行(第一勧業銀行の前身)の創設をはじめ、実業界の第一線から退くまで500あまりの会社を設立、資本主義的経営の確立に大いに貢献した。晩年は社会・教育・文化事業に力を注ぎ、東京高等商業(現一橋大学)等の設立を斡旋し、東京市養育院等の各種社会事業にも広く関係した。 ※本商品は『渋沢栄一 先見と行動 時代の風を読む』 [国書刊行会刊渋沢栄一著 ISBN:978-4-336-05314-5 1,890円(税込)] をオーディオ化したものです。(C)Eichi Shibusawa |
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