内容星新一が「ひらめく」ための方法論を大公開! 「アイデアが固まれば、あとは詰将棋のように、オチまで一本道で書けるものなのです」――日本を代表する短編作家、星新一が「ひらめく」ための方法論を大公開。定石を覚え、異質なモチーフを組み合わせ、それを想像力で展開する……。短編作家にとって企業秘密ともいえる着想法について分かりやすく語ります。「ショートショート1001話をつくったひと」ならではの発想のヒントがいっぱいつまった楽しい講演です。 星新一/講演 目次
(1)まずは定石を覚えること 解説48歳の科学者 星マリナ このCDは、1974年9月6日の講演を収録したものである。9月6日といえば父の誕生日で、この日、父は48歳になったのだった。1001編を達成する9年前。話に出てくるオーストラリアには、前年の夏に家族で行ったばかりで、別のところに出てくる「家の前でころんで救急車で運ばれた酔っ払い」も、後日頭に包帯を巻いて父にお礼を言いに来た本人を玄関先で目撃している。私は小学生だった。 講演のなかで、父は未発表作品ならぬ、未執筆作品をひとつ披露している。それが「キツネツキとロケット」のエピソードで、まったくのラフなアイデアなのに結構おもしろい。けれども、「書いてしまうと講演で話すことがなくなるので書かない」のだそうだ。私は、勝手にこれを「ショートショート第1002話」と呼ぶことにした。 理論のどの段階も正しく証明しなければならないサイエンスと、作り話のフィクション。 SFはそのハイブリッドであるが、「キツネツキとロケット」を含め、父の作品で私が好きなのはいつもその科学オチの部分だ。 今回、とてもエンターテイナーとは呼べない抑揚のない話し方と、なんでも確かめたくなる性格をあらわすいくつかのエピソードを聴きながら考えた。奇想天外な小説家として有名になった父の本質は、もの静かな科学者だったのではないかと。この講演も、脳がひらめくときのしくみを論理的に証明しようとした科学者の試みのように思えた。そして私は、外でのイメージと違い、もの静かだった家での父そのままの声を、なつかしい想いで聴いた。 講演/星新一(ホシ・シンイチ)(1926-1997)東京生れ。東京大学農学部卒。1957(昭和32)年、日本最初のSF同人誌「宇宙塵」の創刊に参画し、ショート・ショートという分野を開拓した。1001編を超す作品を生み出したSF作家の第一人者。SF以外にも父・星一や祖父・小金井良精とその時代を描いた伝記文学などを執筆している。著書に『ボッコちゃん』『悪魔のいる天国』『マイ国家』『ノックの音が』など多数。 |
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