内容討入りに加わらなかった浪士たちを描く異色の短編。 刻明な史実の分析と豊かな想像力によって生まれた井上ひさしの連作短編時代小説から「酒寄作右衛門」「岡田利右衛門」の2編を採録。討入りに加わらなかった浪士たちを描いた短編を小沢昭一が朗読する。 井上ひさし/著 小沢昭一/朗読 講演/井上ひさし(イノウエ・ヒサシ)(1934-2010)山形県生れ。上智大学文学部卒業。浅草フランス座で文芸部進行係を務めた後、「ひょっこりひょうたん島」の台本を共同執筆する。以後『道元の冒険』(岸田戯曲賞、芸術選奨新人賞)、『手鎖心中』(直木賞)、『吉里吉里人』(読売文学賞、日本SF大賞)、『腹鼓記』、『不忠臣蔵』(吉川英治文学賞)、『シャンハイムーン』(谷崎潤一郎賞)、『東京セブンローズ』(菊池寛賞)、『太鼓たたいて笛ふいて』(毎日芸術賞、鶴屋南北戯曲賞)など戯曲、小説、エッセイ等に幅広く活躍した。2004(平成16)年に文化功労者、2009年には日本藝術院賞恩賜賞を受賞した。1984(昭和59)年に劇団「こまつ座」を結成し、座付き作者として自作の上演活動を行った。 井上ひさし講演井上ひさしが、最後に残した言葉がここにある。 |