[オーディオブック] 現代語訳 正法眼蔵 現成公案
道元禅師,
野々村馨
パンローリング
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16分 1ファイル 2024年10月発売
本体 500円 税込 550円
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内容紹介
永平寺の開祖、若き道元渾身の『現成公案』。彼はこの世界にいったい何を見たのか?
訳者まえがき
言葉は人間が思考するための道具だと言ったのはドイツの哲学者ヘルダーだが、我々がペンを取り言葉を書き始める動機というのは、おそらく2つ。自分のために何かを書きとどめておくためと、誰かに何かを伝えるためだろう。 では道元が『現成公案』を書いたのは、いったいどちらの動機だったのか?
『現成公案』は、道元直筆の原本は残っていなくて、その存在が少し謎めているが、道元がこれを九州の弟子のために書いたということは確かなようだ。しかもその弟子は僧侶ではなく一般人だ。 すなわち道元はこの『現成公案』を一般人の弟子に何かを「伝える」ために書いたのだ。だとすると当然、書いたことが相手に伝わらなければ何の意味もないわけで、伝えるために書いたのであれば読めないはずはない。そう思い、僕はこの『現成公案』の現代語訳を行った。
しかし、ここでひとつ誤解して欲しくないのは、僕はただ道元の言葉を現代の言葉に訳しただけであって、道元の思想を解説しているのではないということだ。僕はそれをやる立場にはない。ところがである。この若き道元の書き残した「現成公案」を、単純に字義通りに訳してみると、全編にわたって繰り返し繰り返し、彼がとてもシンプルなことを伝えようとしていたことが分かる。そしてそれは、実は彼が生涯持ち続けることになる重要なテーマだったのだ。
作者:道元禅師(どうげんぜんじ)
鎌倉時代の僧侶。永平寺の開祖。彼が生涯に渡って書き続けた『正法眼蔵』は、時代を経て西洋哲学に大きな影響を与え、デリダやウィトゲンシュタインといった多くの哲学者との比較研究が盛んに行われている。アップルのリチャード・ジョブズが傾倒していたことはよく知られている。
現代語訳:野々村 馨(ののむら かおる)
新潮社100年の1996年、自らの体験をもとにした『食う寝る坐る永平寺修行記』を新潮社より出版。『源氏物語』の現代語訳をやるかたわら、古典文法の知識をいかし『正法眼蔵』の現代語訳を始める。またそれをさらに英語、ドイツ語、ポルトガル語など、多言語への翻訳も積極的に行なっている。
朗読:大島 昭彦(おおしま・あきひこ)
1986年生。俳優、声優、ナレーター。特に音声作品における抑えた演技には定評がある。オーディオブックナレーション実績は名作、文学、ビジネス自己啓発からドラマ作品まで幅広く、メインナレーターとして携わった作品は100以上の実績がある。
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