[オーディオブック] 新現代語訳 源氏物語 01 桐壺
紫式部,
野々村馨
パンローリング
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82分 1ファイル 2024年9月発売
本体 500円 税込 550円
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内容紹介
新たに原文から忠実に訳された、1000年という時を経て蘇る王朝文学の傑作。平安時代の流麗な文体を現代の簡潔な文体に置き換え、かつ、これまでの現代語訳では重要視されてこなかった有職故実など、『源氏物語』の文化的な側面に光をあてた現代語訳。
源氏物語 01 桐壺
帝の寵愛と人々の悪意に翻弄されながら、その狭間で身も心もすり減らし宮仕えをしていた桐壺更衣は、この世のものとは思えない光り輝く美しい男の子を産む。
『源氏物語』54帖はこうして幕を開けた。
訳者まえがき
徳川美術館所蔵の「国宝源氏物語絵巻」東屋の一は、宇治十帖のヒロイン浮舟の一場面が描かれている。匂宮の妻である中君が女官に髪の手入れをさせていて、その前で妹の浮舟が手元に絵を広げて見入っている。そしてその傍で、几帳を背にした女官が物語を朗読している。
平安時代、『源氏物語』を始め、物語は多くの場合このようにして朗読されていたのだ。だから僕は『源氏物語』の現代語訳をするにあたって、朗読するという前提で言葉のリズムを失わないようにつとめた。
そして、その当時の朗読の仕方はといえば、おそらく静かに「物語る」ようにして朗読されていたんだと僕は思う。平安時代は、感情を露骨に表にあらわさないことが貴族の嗜みであって、またそれが彼らの美学だったのだ。ようするに感情は表にあらわすものではなく、探り、感じるものだったのである。
たとえば、徳川美術館所蔵の「国宝源氏物語絵巻」御法には、源氏と臨終のきわにある最愛の紫上との別れの場面が描かれている。その、2人向き合い最後の言葉を交わす画面のほぼ半分近くが秋の月夜の庭になっていて、月の光を宿した萩の夜露が、吹きすさぶ秋の風によって散りゆく様が静かに描かれている。
すなわち悲しいことがあれば、髪を振り乱し大声で泣き叫ばず、秋の草が風に揺れ、夜露に濡れたのだ。
したがって江戸時代の文学とは違い、平安時代の文学は感情豊かにドラマチックに朗読すると下品になる。そんな紫式部が文字に込めた平安時代の美意識を、大島昭彦氏は、感情を内に秘めた素晴らしい朗読によって見事に表現してくれた。そしてまた彼の、一方的に読み手の感情を押し付けることのない語り口は、朗読とはそもそも「耳で読む」ことなのだということを気づかせてくれる。
作者:紫式部(むらさきしきぶ)
平安時代、一条天皇の中宮彰子に仕えていた女性。正確な生没年はわかっていない。世界最古の長編小説『源氏物語』の作者とされている。
現代語訳:野々村 馨(ののむら かおる)
新潮社100年の1996年、自らの体験をもとにした『食う寝る坐る永平寺修行記』を新潮社より出版。『源氏物語』との出会いは10代。その後、雅楽や香道、蹴鞠をはじめ、多くの公家文化に直に接し、京都へ移り住んだことを機に『源氏物語』の現代語訳を始める。
朗読:大島 昭彦(おおしま・あきひこ)
1986年生。俳優、声優、ナレーター。特に音声作品における抑えた演技には定評がある。オーディオブックナレーション実績は名作、文学、ビジネス自己啓発からドラマ作品まで幅広く、メインナレーターとして携わった作品は100以上の実績がある。
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