[オーディオブック] 小川未明童話全集 11
小川未明
パンローリング
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MP3
650分45ファイル 2017年4月発売
本体 2,000円 税込 2,200円
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オーディオブック(音声ブック)
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内容紹介
児童文学の父であり、日本のアンデルセンと呼ばれる小川未明の童話「三つのかぎ」、「トム吉と宝石」など全45話を朗読で収録しています。
小川未明と聞いてピントくる人は少ないのではないでしょうか?
小川未明は数多くの作品を残していることから、「日本のアンデルセン」、日本児童文学の父」と称されています。生まれは1882年(明治15年)、新潟県高田(現上越市)。坪内逍遙などから学び、後に逍遥から「未明」の号を授かります。1961年(昭和36年)、享79歳で没。没後は上越市により新人発掘のコンクール、小川未明文学賞が創設されています。
小川未明の作品は明治~昭和にかけての当時の日本の生活、子ども達の暮らしなどが物語を通して感じることができ、日本の歩みを子どもたちに教えることができます。
そして、小川未明の作品の中には戦時中の背景が描かれているものあります。今、語り継がれることの少ない戦時中の経験を物語でわかりやすく子どもたちに 伝えられます。物語の中には社会批判、人間の悪しき心が垣間見られ、善悪の判断がつかない子供たちへの正しい道筋となる作品もあります。美しい文章で語られる未明の世界をご堪能下さい。
11巻に収録
「三つのかぎ」
ある青年は毎日のように空高く、金色の鳥が飛んでゆくのをながめていました。その鳥は自分にとって良いことのある使いであろう考え、その鳥の巣を探す旅をすることにしました。金色の鳥が飛んでいった山の方へゆくと一人の猟師がその鳥をさげて山から降りてきました。青年は猟師に話しかけ、その鳥にはかぎがついていることがわかりました。青年は猟師からそのかぎをゆずってもらいました。手にとってみると2という番号がついていました。青年はこのかぎで開かれるものをこの世の中に見い出したとき、本当に幸福になるのだと考えました。それから彼の長い旅は続きました。
また、別に旅をしている若者がありました。彼が城跡を通った時、石垣の間に小さなかぎがあるのを見つけました。そのかぎには3という番号がついていて、そのかぎで開かれる箱を見い出したなら、自分の野心が遂げられるのではないかと思い、城の歴史などから伝説を調べ、手がかりを探していました。
ある夜、また別の年の若い男が海岸の岩の上にたたずんでいました。すると砂の中にうずもれているかぎをみつけました。彼はまだこの世に発見されていない隠された箱を開かせるためではないかと考えました。
三人の男はべつべつにかぎを持って、宝の箱を捜し歩いていました。このことが人々の中でうわさされ、三人はあるところで落ち合うことにしました。三つのかぎはまったく同じであることがわかり、都に持っていってある学者に調べてもらうことにしました。
学者はかぎを見て、このかぎのかかる箱は博物館に収めてあると言い、学者の手により箱は開かれました。中に入っていたものは・・・。
収録作品
三つのかぎ
桃の花
北海の波にさらわれた蛾
熊さんの笛
母犬
青空の下の原っぱ
隣村の子
魚と白鳥
正雄さんの周囲
不死の薬
三月の空の下
心の芽
都会はぜいたくだ
南方物語
朝の公園
白い雲
びんの中の世界
いちょうの葉
千羽鶴
ねずみとバケツの話
風の寒い世の中へ
なつかしまれた人
頭を下げなかった少年
村のかじやさん
あらしの前の木と鳥の会話
トム吉と宝石
白い門のある家
春風と王様
長ぐつの話
カラカラ鳴る海
水車のした話
はまねこ
善いことをした喜び
鐘と旅僧
三匹のあり
自分の造った笛
銀河の下の町
父親と自転車
鳥鳴く朝のちい子ちゃん
一粒の真珠
どじょうと金魚
子供は悲しみを知らず
青い星の国へ
みつばちのきた日
目の開けるころ
小川未明(おがわ・みめい)
1882年4月7日-1961年5月11日
小説家・児童文学作家。本名は小川 健作(おがわ けんさく)。
「日本のアンデルセン」「日本児童文学の父」と呼ばれる。
娘の岡上鈴江も児童文学者。
新潟県高田(現上越市)に生まれる。
東京専門学校(早稲田大学の前身)専門部哲学科を経て大学部英文科を卒業。
坪内逍遙に師事し、島村抱月やラフカディオ・ハーン(小泉八雲)らにも影響を受けた。
在学中に処女作「漂浪児」を発表し、逍遥から「未明」の号を与えられ、
卒業直前に発表した「霰に霙」で小説家としての地位を築く。
1925年に早大童話会を立ち上げ、1926年以降は童話作家に専念する。
1953年、童話会の会員だった鳥越信と古田足日の二人を中心をした「少年文学宣言」
が発表され、未明は、古い児童文学として否定されるという、苦渋の晩年も送った。
代表作は、「金の輪」(労働文学)、「赤い蝋燭と人魚」(朝日新聞)
「月夜と眼鏡」(赤い鳥)、「野薔薇」(小さな草と太陽)など。
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