内容紹介
人はいかにあるべきか
安岡教学の集大成
儒学の根本教典たる「大学」と「小学」を現代に活学する
安岡先生は、人間が素養を積むためには、経書(けいしょ)を読まなければならないとしているが、経書とは、あらゆる人々に普遍的に、老いも若きも、富めるも貧しきも、順境にあるも逆境にあるも、如何なる場合にも、これから離れることのできない、人生に最も原理的な指導力のある書をいうのである、と解説している。
『大学』も『小学』もこの経書の一つであり、『大学』は人を治める治者の倫理・道徳について説いた学問であり、『小学』は日常生活の心得、如何に自己を修めるかという道徳教育の学問ということができる。
本オーディオブックは、『大学』と『小学』を中心に東洋思想、儒学の基本概念についての講義を収録した『人物を創る』を音声化したものである。人間のあるべき姿を求め、その目標に向かって修養、努力するための指針となる学問がここに収められているのである。
収録内容
安岡正篤 人物を創る 人間学講話「大学」「小学」
日日に新たに、また日に新たに 新井正明
「大学」訓読
I 活学とは何か
概念と論理の学問だけをやっていると、心が渇く
「古教照心、心照古教」
「あんたは牛のけつじゃな」
単なる物知りではなんの値打ちもない
心がすべてを照らしてゆくような学問
II 政教の原理「大学」
序章 自己を修め人を治める学
「大学」の由来
「儒」の意味
「大学」とは「大人の学」であり、政治言論・政治哲学である
第一章 「道」に則れば人間無限の可能性(三綱領)
一、「道」と「徳」
漢文訳読における創造力
明徳
秀才的能力は「労働智」
二、宇宙・人生の本領「日日に新たに」
三、政治革新の大原則「民に親しむ」
四、止揚して「絶対善」に至る
五、「道」に至るための八原則
第二章 致知格物・治国平天下の因果律(八条目)
理想追及の精神が生んだ尚古思想
一、八条目は本末究竟等
二、致知格物──知を致むるは法を格すにあり
三、正誼明道──利は義から出る
四、「道・徳・功・力」
第三章 三綱領・八条目の典拠
一、「明徳を明らかにする」の文献
二、「新民」の典拠
三、「至善に止まる」の参考文献
切瑳琢磨
四、「本末」に関する文献
五、「意を誠にす」の参考文献
君子は必ずその独を慎しむ
小人間居して不善をなす
富は屋を潤し、徳は身を潤す
六、「正心・脩身」の典拠
八観六験の法
七、「脩身・斉家」の典拠
八、「斉家・治国」の典拠
中らずと雖も遠からず
恕の精神
九、「治国・平天下」の典拠
上に悪むところを以て下を使うことなかれ
徳は本なり、財は末なり
財聚まれば民散じ、財散ずれば民聚まる
仁人のみよく人を愛し、よく人を憎む
国は利を以て利と為さず、義を以て利と為す
むすび
III 処世の根本法則「小学」
日常実践の学問
体現・体得を重んじた知行合一の学問
朱子の「小学」序文
第一章 独を慎む
一、人の三不幸と三不祥
二、日常実践項目
三、学修の基本則
胆大心小
先憂後楽
学問の目的
克己復礼
范益謙の座右戒
正誼明道
開物成務
四、人の上に立つ
理想的君子人
吾、人に過ぐるものなし
人の上に立つ者の心得
九思
孝は妻子に衰う
第二章 人と交わる
文会輔仁
善を責む
益友損友
久敬
恩讎分明、好人無し
交友の基礎は「敬」
第三章 子弟に告ぐ
IV 古本大学講義
人生の指導原理となる「経学」
学問・修養は烈々たる気風の持主こそがやるべき
「腐れ儒者」になってはいけない
明明徳――人間に与えられた無限の可能性を開発せよ
親民――親しくして初めて新たに
至善――相対的境地を止揚した絶対的境地
人物が出来ると身体・言語動作が決まってくる
根本を培養せよ
「格物」――科学的読み方と哲学的・認識論的読み方
為政者が陽明学を排斥する理由
安岡教学の精髄「人物学」
人物たることの根本条件は気力・気魄
人物学
「人物学」覚え書き
安岡先生の講義ぶり
ご購入特典
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※商品版の音声と一緒にダウンロードいただけます。
安岡正篤(やすおか・まさひろ)
1898(明治31)年、大阪市生まれ。大阪府立四条畷中学、第一高等学校を経て、1922(大正11)年、東京帝国大学法学部政治学科卒業。東洋政治哲学・人物学を専攻。同年秋に東洋思想研究所、1927(昭和2)年に(財)金〓(けい)学院、1931(昭和6)年に日本農士学校を設立。東洋思想の研究と人物の育成に従事。戦後、1949(昭和24)年に師友会を設立。広く国民各層の啓発・教化につとめ1983(昭和58)年12月鬼籍に入る。
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