婿が早死するのはなぜ? (落語随談付き)
【あらすじ】
植木職人の八五郎が、町内のご隠居に言うには「出入り先の伊勢屋のお嬢さん、ここにくるお婿さんが次々と亡くなっちゃう。なんと三人目も亡くなって、これからその葬式の準備。どうしてなんでしょうねえ」。お嬢さんは“ふるいつきたくなるような”いい女、お店は番頭さんに任せっきり、夫婦仲はとてもいい、という八五郎の話を聞いて、ご隠居が「そりゃ亭主は短命だな」と断言しますが、八五郎にはどういうことなのかわかりません……。
【聴きどころ】
なかなか「婿の早死」の理由がわからない八五郎のドンカンぶりを白酒師匠が楽しく聞かせてくれます。ちょっとエッチな噺ですが、白酒師匠の持ち味のお色気が効いています。お嬢さんがお婿さんにご飯をよそう、手と手が触れる、前を見るといい女……、ふくよかな体つきの師匠の仕草を想像しながら聞いてみてください。
【もうひと言】
マクラの辛口の語り口には、どことなく古今亭志ん朝の語り口を思い出します。白酒師匠は五街道雲助門、その師匠は志ん朝のお兄さん・金原亭馬生です。題名は「短命」とも言いますが、縁起をかついで「長命」となっています。
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