サンプル再生3から10分程度無料で試聴できます。
オーディオブック(音声ブック)
を聴くには? | CD版
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ある森に、いっぽん、とてもかわいらしい、もみの木がありました。
この小さなもみの木は、ただ大きくなりたいと、そればかり願っていました。
森の生活にも退屈しています。この森では、クリスマスが近くなってくると、
いつも木こりがやって来て、いちばん大きい木を2、3本切り出します。
これは毎年のおきまりでした。
若い小さなもみの木は、切り倒されて荷車につまれ、
森を出ていく他のもみの木たちを見て不思議に思います。
みんな、どこへいくんだろう……?
もみの木は、じぶんも早くよその世界へ出たくて、
毎日毎日、気が気でありません。
...。o○
そしてある年のクリスマスの季節、ついに
このもみの木にも切り倒される日がやってきました。
クリスマスツリーとして見事に飾り付けられることになった
もみの木。
しかし、華やいだクリスマスもやがて終わりを迎えます…。
「楽しめるときに、楽しんでおけばよかった…」
もみの木のため息が聞こえてくるような気がします。
ちょっぴりせつなく、心にしみる「もみの木」の
お話をオーディオブックで味わってください。
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※ 本作品は発表時の時代背景により、今日の社会では一般的でなく、 不適切と思われる表現が含まれている箇所がございます。しかし作品の オリジナル性を最大限に尊重し、当時のまま忠実に再現することを優先いたしました。 |
■楠山正雄(くすやま・まさお)
東京銀座生まれ(1884〜1950)。早稲田大学時代に坪内逍遙や島村抱月に師事。
大学卒業後の1907(明治40)年、早稲田文学社に入り編集者としてのキャリアを始める。
そして読売新聞社を経て、1910(明治43)年、冨山房に入社。そこで「新日本」の
編集主任として励むかたわら、一方で逍遙の「文芸協会」に参加し、評論あるいは
翻訳劇脚本家として活躍する。文芸協会解散後も抱月の芸術座に続いて参加し、
しばらく編集者と演劇人の二足のわらじを履いていたが、1915(大正4)年、
冨山房社長の命を受け、「模範家庭文庫」の担当となる。親交のあった岡本帰一に
ヴィジュアル面を託し、他人の原稿を編集するうち、児童文芸への意識が高まっていく。
やがて自らも文庫の執筆に手を出し、また児童向けの創作や翻訳も意欲的に行う。
1945(昭和20)年の終戦後は、様々な文化が復興の力に湧き、正雄も演劇界・
児童文芸界双方に尽力する。
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