内容紹介(未更新)
周五郎の初期を代表する連作集でもあり 「日本婦道記」は1942年(昭和17年)より『夫人倶楽部』で連載が開始された、周五郎の初期を代表する連作集です。 尾張・水戸とともに徳川御三家のひとつである紀州徳川家。武家としての体面を保つため良人の眼にもつかず、まして世の人には窺うかがい知ることもできぬところで、つつましく生きた妻。ひどく荒れた手と粗末な遺品から、そのつとめを全身ではたしていたことを初めて知る――。(「松の花」) 時代や境遇、あらゆる苦難とたたかった女性たちの記録、全三十一編を収録しています。 収録作品(未更新)
松の花 山本周五郎(やまもと・しゅうごろう)1903〜67年。小説家。山梨の生まれ。本名・清水三十六(さとむ)。名は生まれ年からつけられ、筆名は東京で徒弟として住み込んだ質屋「山本周五郎商店」にちなんだ。20代前半に作家活動を始め、39歳の時『日本婦道記』が直木賞に推されたが受賞辞退。その後も多くの賞を固辞する。江戸の庶民を描いた人情ものから歴史長編まで作品は数多い。代表作には、「樅(もみ)ノ木は残った」「赤ひげ診療譚」「おさん」「青べか物語」「さぶ」などがある。1987年9月には、「山本周五郎賞」が新潮文芸振興会により設定された。 |
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