内容紹介
またしても登場。おそロシアなロシア民話の世界!
「ロシアのグリム兄弟」が集めた民話36話を収録しています。
世界に童話は数あれど、ロシアの童話は一味違う。とは言っても、怖い話が多い訳ではありません。正当な英雄物語もありますが、エスプリの効いた(効きすぎた?)ブラックジョークや強烈な皮肉が込められたお話も多々あり、それ故に面白いのです。お子様だけでなく、大人の方が聴いても魅力に満ち溢れているのがロシア民話なのです。
●プロによる感情豊かな読み聞かせで
・お話に出てくる人たちの悲喜こもごも様々な感情が伝わる
・お話を最後まで聴く集中力を養います
・言葉が増えることによって子どもの世界はぐんと広がります
「英雄イリヤ・ムーロメッツと盗賊ソロウェイの話」
カラチャーロヴォ村に生まれたイリヤ・ムーロメッツは、生まれてから三十年もの間、足腰が立たなかったのですが、ある日すっくと立ち上がって歩けるようになると、その怪力も相まって、非常に逞しい若者になりました。ある日、イリヤは両親にキエフの町に旅立ちたいと切り出して、旅に出ました。
途中、襲ってきた盗賊を改心させたり、チェルニゴフの町を救ったりしながらキエフへ向かうイリヤでしたが、その道には、名の知れ渡った盗賊ソロウェイが出没して、旅人を襲うというのです。しかも彼は恐ろしい口笛を吹き、それを聞いたものは皆死んでしまうのです。ソロウェイは、このままイリヤを通しては自分の一生の名折れになると、襲撃を試みるのですが……
「ワシリイ王子と美しいエレナ姫」
ある国にイワンという王様がいました。王様の弟であるワシリイ王子は、何か王様の気に入らないことをしたと誤解を受けて、城を追い出されてしまったので、皆はその時からこの王子のことを「不幸なワシリイ」と呼ぶようになりました。
みるみる貧しくなってしまった王子が、空色の帽子をかぶったお婆さんに辛い身の上を吐き出すと、「今日は復活祭で王様も皆に沢山の贈り物をしているから、あなたも何か下さるようにお願いすればいい」と助言します。
ワシリイがイワン王にお願いをすると、王様は外套の材料だけを与えて、明朝の祈祷式までに外套を仕立てるよう命じます。困り果てた王子は再度空色の帽子のお婆さんに相談すると、お婆さんはエレナ姫の御殿へと王子を案内するのですが…
収録内容
唄う樹とおしゃべりの小鳥
坊さんの子アリョーシャ
英雄イリヤ・ムーロメッツと盗賊ソロウェイの話
許婚の子ども
壷売り
手なしんぼ
イリヤ・ムーロメッツと巨蛇
羊飼の娘
早足の使者
笑わぬ王女
大胆な男
賢い返答
セミャーカの裁判
不思議な老人
夜中の舞踏
「金持のマルコ」と「不幸なワシリイ」
森の魔
兵士と泥棒
坊さんの娘ワシリーサ
ワシリイ王子と美しいエレナ姫
琴弾きに化けた王妃
将軍の夢
けちん坊
賢い娘
夢の予言
目の悪い人
不幸なダニーロ
バルダック・ボリシエウィチ
善い言葉
狡猾な男
泥棒
商人の子イワン、お姫様を生かす
吸血鬼
兵士の謎
死人の身体
幽霊の話
アレクサンドル・アファナーシェフ
ロシアの民俗学者。ロシア民話研究の第一人者で、「ロシアのグリム兄弟」とも称される。
600以上の民話・伝承を編纂しており、その数は世界で最も多い。1850年代初めからグリムにならってロシアの口承文芸の集大成を志し、ウラジーミル・ダーリやロシア地理学協会の資料などを基に編纂し、1855年から1863年にかけて『ロシア民話集』を刊行した。文学的修飾を加えずに民話の素朴な姿を伝える編集方法は高く評価され、その分類法は今日も用いられている。1865年から1869年にかけては、スラヴ人の自然観についてまとめた『スラヴ人の詩的自然観』を刊行した。アファーナシェフの編纂は民俗研究にとって価値の高いものであり、ニコライ・リムスキー=コルサコフやイーゴリ・ストラヴィンスキーの芸術作品にも大きな影響を与えている。
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