内容紹介
宮沢賢治の童話 全74話を朗読で収録しています。
宮沢賢治といえば「イーハトーブ」という言葉を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか?「イーハトーブ」とは賢治の造語で意味は理想郷。故郷である岩手県を指しているていると言われています。
賢治の作品は世界平和を唱えるコスモポリタニズムの考えが見られ、擬声語も多くファンタジーな雰囲気を出しています。
賢治の個性的で自由な発想が縛られることの多い現代社会において、大きな世界観で子どもたち自身で表現させ、エネルギーや夢を与えるのではないでしょうか。
子供たちはもちろん、大人も十分に楽しめる作品であり、賢治ワールドに酔いしれてみてはどうでしょうか。
「銀河鉄道の夜」
ファンタジーの定番、賢治の代表作。
牛乳屋へ買いに行く道中、同級生に出会い、からかわれるジョバンニ。その中に友達のカムパネルラもいましたが、申し訳なさそうにするだけでした。寂しくなったジョバンニは一人丘へ行き、星空へ思いを馳せます。するとどこかで、「銀河ステーション」という声がし、気がついたら小さな銀河鉄道に乗っていました。そこにはカムパネルラもいました。やがて車掌が来て自分の切符がどこでも勝手に歩ける通行券だということがわかります。ふとすると一緒に乗っていたカムパネルラがいないことに気が付き、自分もまたもとの丘でねむっていたことがわかります。そして川に向かうと、子供が川に落ちたということを知ります。その子供とは?銀河鉄道の旅の意味とは?
「風の又三郎」
ある日、教室に見たことのないマントをつけた赤い髪の子が座っていました。その名は又三郎。次の日から子供達は丘などで三郎をみかけます。三郎はマントを広げた途端消えたり現れたりするのでした。不思議な雰囲気の三郎のことを子供達は風の精ではないかと思うようになります。三郎は子供達に自分が旅した話を聞かせ、仲良くなっていくのでした。しかし別れは突然来ます。三郎は本当に風の精だったのでしょうか?
「シグナルとシグナレス」
本線の新式信号機シグナルと旧式の小さな腕木式信号機はお互いに惹かれ合い、結婚の約束をしていました。しかし、身分が違うことからシグナルつきの電信柱は反対し、仲間の電信柱達を味方につけシグナルとシグナレスの結婚を阻止しようとするのでした。そこへ唯一、結婚を賛成する倉庫の屋根が現れました。果たしてシグナルとシグナレスは結婚できるのでしょうか?
※原稿の一部が欠落している作品は朗読に適していないため、収録しておりません。
宮沢賢治童話全集(全4巻)
「銀河鉄道の夜 他12話」+「やまなし 他20話」+「注文の多い料理店 他19話」+「双子の星 他19話」
全74話の童話を楽しんでいただけます。
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