市朗怪全集とは
実話系怪談のパイオニア、『新耳袋』シリーズの著者の一人が、語りで送る怪談全集!
1990年代に巻き起こったJホラー・ブームを牽引した実話怪談界の大御所が、満を持して登場する!!
全てが実話。この現代に現れた闇と異界の世界を聴け!!
内容紹介
「録音」(9分)
打ち合わせの議事録を録ったカセットテープ。
機械としての作りが単純であるが為に認めがたい現象が起きる。
実話系怪談とは何かを考えさせる怪異を、どう表現するのか?
『新耳袋』作者の二人が議論を重ねたという怪異。
「モニターの女」(17分)
20年ほど前のこと、私のファンだという女性が亡くなったと聞き、ある怪談ライブの会場で、お客さんと共に黙祷を捧げた。
ところが、会場の防犯用カメラに奇妙な女性が映ったという証言があった。
しかもモノクロのモニターに…。
「モニターの女・後日談」(5分)
無人のロビーに現れた奇妙な女性。それをカメラは捉え、複数の関係者も見ていた。
その女性の姿、特色を照合してみるとまさにそれは…。そして衝撃の事実が。
「百物語の会」(21分)
その女性が亡くなった数年後、私はある劇団とのコラボ企画『百物語の会』に出演していた。ところがまた、その女性が現れ…。
「轢き逃げの犯人」(8分)
とある職場に派遣されてきた警備員。彼は元刑事だったという。
その元刑事が語った、轢き逃げ事件捜査の裏話。
そこには即死した少年の悲痛なメッセージが犯人逮捕に繋がったというのだが。
「無縁仏」(16分)
辺鄙な田舎の村で水死体が上がった。その前日の夜、地元の寺を訪ねて来た老人がいた。「無縁仏になるにはどうしたらいいのでしょうか」と何度も尋ねられた住職は、ある対処をしたが…。
「同級生の部屋」(15分)
町中で旧友と会った。彼は「うちに幽霊が出るから一晩泊まって見極めてくれ」と頼まれたのだった。好奇心もあり旧友の部屋に泊まった真夜中、とんでもないものを見ることになる。
「城崎にて」(9分)
借金を重ねに重ね、自殺をするしかないと兵庫県城崎に死に場所を見つけた男。
意を決した瞬間、信じられないことが起きた。彼の中のどこかに死にたくないという気持ちがあったのだろうか。
中山 市朗(なかやま いちろう) プロフィール
作家、怪異収集家
1982年、大阪芸術大学映像計画学科卒業。映画の助監督や黒澤明監督の『乱』のメイキングの演出などに携わる。
1990年、扶桑社から木原浩勝との共著で『新耳袋〜あなたの隣の怖い話』で作家デビュー。『新耳袋』はそれまでただ怪談で括られていたものから、実話だけにこだわり百物語を一冊の著書で実現化させた。
『新耳袋』は後にメディアファクトリーより全十夜のシリーズとなり復刊。『怪談新耳袋』として映画やドラマ、コミックとして展開。
Jホラーブームを作った作家や映画監督に大きな影響を与え、ブームをけん引することになる。
著書に『怪異異聞録・なまなりさん』『怪談実話系』『怪談狩り』シリーズなどがある。
怪談は語ることが重要と、ライブや怪談会、放送などでも積極的に怪談語りを行っている。その他の著書に『捜聖記』『聖徳太子・四天王寺の暗号』『聖徳太子の「未来記」とイルミナティ」など多数。
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