おやこで聴きたい日本の怖いむかしばなし
ただ怖いだけじゃない、誰もが知っている妖怪話から、聞いたこともない埋もれたあんなお話まで。実話怪談 百語りの名手 城谷歩がこども向けのちょっと怖いむかしばなしを、落語のように楽しく聴かせてくれるお話集です。
対象:小学1年生以上
内容紹介
「カッパ」(7分)
みどり色の肌で、頭に皿がのっている、小さなイタズラ好きな妖怪カッパ。でも、かわいいだけじゃないみたい……川であそんでいると尻子玉を抜かれたり、馬や牛を水の中に引きずり込んでしまうことも!
「やまんば」(10分)
むかし、山の近くに住んでいた家族がいた。ある日、おとうさんとおかあさんが出かけてしまい、娘がひとりでるす番をしていると、ドンドンドン!「あけろ!」とどなる声がして戸口を開けるとそこにはおそろしいやまんばが立っていた。
「赤いかおのおおにゅうどう」(6分)
山里の古いお寺には和尚さんとお小僧さんが住んでいた。庭の古い大きな柿の木は秋になるとあまいまっかな実をつけて和尚さんはいつもうまそうにひとりで食べていた。
指をくわえて見ていた小僧さんのもとにある晩あかい顔の大入道が現れて……。
「ざしきわらし」(8分)
家でひとりでいるのにガサガサゴトゴトとものおとがきこえたら、その家にはざしきわらしがいるかもしれない。小さな子供のすがたをしていて、ざしきわらしが住んでいる家にはしあわせが、出て行ってしまうと不幸がやってくるといわれる妖怪のはなし。
「うえつき寺の観音さん」(8分)
むかし奈良のうえつき寺のちかくに、親を亡くしたまずしい娘がくらしていた。両親が生きていたときは金持ちで、家には観音様をおまつりするりっぱなお堂もあったのだが……。ある日、娘とけっこんしたいとやってきた若い男がいたが、ごはんをよういすることもできずにこまっているとだれかが訪ねてきた。
「神かくし」(6分)
むかしある村で娘がひとり山に栗ひろいに入ったまま帰ってこなかった。村中おおさわぎ。どんなにさがしても見つからなかったが、なんねんもあとになって、りょうしが山奥の岩のほらあなのそばでその娘を見つけたという。
「牛になった女」(7分)
むかしあるお金持ちの家があった。この家のにょうぼうはよくばりで、ひとに金をかすときはすくなく、かえさせるときにはおおくしたり、牛や馬も何十倍にしてかえさせた。やがてにょうぼうはしんでしまうが、9日目にはんぶん牛のすがたの化け物になってよみがえった。
「あくぎゃくの子」(8分)
むかし男とつまと男のとしおいた母がくらしていたが、男はみかどのめいれいで妻をのこしてとおくにいくことになった。母はつれてきたがつまとはなればなれ。帰ることがゆるされるのは身内がしんだときだけとしった男は、つまに会いたい一心で母をだましてころしてしまおうとするのだが……。
城谷 歩(しろたに わたる) プロフィール
1980年2月16日生 北海道小樽市出身
15歳から舞台演劇を中心に俳優活動を始める。
その後、劇団深想逢嘘(2000年〜2011年)を発足、主宰を務める。
様々な職種を経て2012年1月怪談師デビュー。怪談ライブバー スリラーナイト札幌本店で活動後、2014年から同六本木店オープンに合わせ上京。
外部出演、独演会開催、メディアへの出演多数。
2018年独立。公演情報などはHPにて。
http://shirotani-kwaidan.com
■メディア
・「所さんの目が点」
・「大人養成所バナナスクール」
・「Rの法則」
・「柴田阿弥の金曜thenight」
他多数
■書籍
・恐怖怪談「呪ノ宴」(竹書房 単著)
・怪談師恐ろし噺「裂け目」(竹書房 単著)
■DVD
・「怪奇蒐集者」(楽創舎)
・「六本木怪談 呪・祟」(楽創舎)
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