市朗怪全集とは
実話系怪談のパイオニア、『新耳袋』シリーズの著者の一人が、語りで送る怪談全集!
1990年代に巻き起こったJホラー・ブームを牽引した実話怪談界の大御所が、満を持して登場する!!
全てが実話。この現代に現れた闇と異界の世界を聴け!!
内容紹介
友人(5分)
東京の大学に進んだT君。同郷の友人がうつ病となって帰省したことを知ったが、やがて彼の葬式が行われた。
死因は誰もいわない。だがその友人がある夜現れた。そしてその恐ろしい死因を知らせる……。
修学旅行(7分)
修学旅行で三重県の古旅館に泊まったある中学生。夜中にトイレに行きたくなった。トイレは薄暗い廊下の向こうだ。
仕方なく一人トイレに向かうが、さっきからずっと不気味な音が聞こえている。入って電気を点けると!!
来客(5分)
Aさんの幼いころのこと。昼間に家族でテレビを見ていると、玄関からノック音が聞こえてきた。
不思議なことにその音はAさんにしか聞こえていない。しかも玄関に行ってみると、見知らぬ女性が……!?
電話相談(19分)
ある主婦が、幼馴染の友人からある相談電話を受けているという。その内容が築百年の母屋を壊すことになってから、離れの家で奇妙なことが起こりだしたのだという。
次々と電話で聞かされる怪異の数々!!
ミサちゃんがいる(25分)
Mさんという人の次女が三歳だったころのこと。次女が「ミサちゃん」という架空の友人と話すようになった。だが様子がおかしい。
Mさん夫婦は架空だと思っていたミサちゃんは、だんだんと実態を伴ってくるのだ。そして……。
ダイヤの指輪(5分)
戦時間もなくの事。農業をやっているAさんの元に、芋を売ってくれとお金の代わりにダイヤの指輪を置いて行った紳士がいた。
50年たったある日、捜していた紳士が見つかったが、間もなく紳士は亡くなる。その葬式の場で、不思議なことが起こる。
部屋替え(11分)
ある女性が高校生の頃、親の寝室と彼女の部屋との交換をした。「受験を控えて広い部屋の方がいいだろう」という親の提案だった。
ところが交換してもらった部屋で寝ていると、浴衣姿の女と老婆が現れた。そして……。親はその部屋が怖くて交換をしたと白状した。
メリーさんの館(27分)
関西の怪談マニアならその名は一度は耳にしたことがあると思われる話。六甲山にあると噂されたメリーさんの館の真相を語る。
体験者は役者の稲森さん。場所は六甲山ではなく大分県。噂の館に入り込んだ稲森さんが目撃し、語った恐怖の一部始終。
メリーさんの館の話はこちら
メリーさんの館・後日談(12分)
大分県で開催した怪談会で語られた、メリーさんの館の後日譚。
館そのものはとっくに取り壊されたというが、壊される直前に肝試しに入ったというカップルがいた。そしてとんでもない恐怖が待ち受ける。
中山 市朗(なかやま いちろう) プロフィール
作家、怪異収集家
1982年、大阪芸術大学映像計画学科卒業。映画の助監督や黒澤明監督の『乱』のメイキングの演出などに携わる。
1990年、扶桑社から木原浩勝との共著で『新耳袋〜あなたの隣の怖い話』で作家デビュー。『新耳袋』はそれまでただ怪談で括られていたものから、実話だけにこだわり百物語を一冊の著書で実現化させた。
『新耳袋』は後にメディアファクトリーより全十夜のシリーズとなり復刊。『怪談新耳袋』として映画やドラマ、コミックとして展開。
Jホラーブームを作った作家や映画監督に大きな影響を与え、ブームをけん引することになる。
著書に『怪異異聞録・なまなりさん』『怪談実話系』『怪談狩り』シリーズなどがある。
怪談は語ることが重要と、ライブや怪談会、放送などでも積極的に怪談語りを行っている。その他の著書に『捜聖記』『聖徳太子・四天王寺の暗号』『聖徳太子の「未来記」とイルミナティ」など多数。
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