内容紹介
1990年から現在まで続くカルトホラー企画「百物語」の主宰であり、演劇界に長く携わってきた著者が収集してきた膨大な怪異。特に役者や舞台関係者、劇場に纏わる奇妙なエピソードを中心に、実際起きた大きな事故や話題になった事件に隠された怪異をドキュメンタリー怪談として語る。自身、俳優/人気ナレーターとして卓越するナレーションで綴られる怪談、不思議な話を凝縮した珠玉のホラーオーディオドラマ!
ドラレコ (5分)
廃墟精神病院跡で建設された娯楽ビル。そのイベントで働いた若者が乗り込んだタクシーのドラレコに、異様な音声が記録されていた。
ビル8階の劇場 (10分)
あまりに知られる凄惨な千日前デパート火災事故。その後リニューアルされた某小劇場では多くの役者達が怪異を体験していた。
福知山線脱線事故 (7分)
某鉄道会社にはミスを重ねた社員が「日勤」と呼ばれる懲罰があった。それを追い込まれ事故死した者の悲痛な声は未だに聞こえると言う。
インターフォン (7分)
若い夫婦が中古マンションに入居。だが妻はずっとその部屋に違和感を感じていた。ある日、インターフォンから怪異が現れる。
無縁仏 (5分)
大阪に並んで位置する四天王寺とI寺。この二つの寺院は陽と陰の関係。無縁仏を専門に埋葬するI寺に纏わる怪異。
日航機事故 (11分)
未曾有の大事故123便墜落。現場の御巣鷹山には多くの犠牲者が彷徨っているという。関係者達が伝え残す事実と怪異。
ある実験 (14分)
明治時代、本物の御船千鶴子は映画「リング」のモデルとも呼ばれている。彼女の謎の生と恐ろしい死をラジオドラマ化。
いたずらと怪異 (9分)
著者の劇団友人FとK。学生の頃から彼らは怪談話が多く、悪ふざけだった筈の悪戯が実際の怪異だった不思議なエピソード。
洗濯物 (3分)
「母親と二人の子供が亡くなった事故物件」と知りつつ、ある青年は部屋を借りる。そこで起こる奇妙な現象。
低い声 (7分)
自殺願望に取り憑かれた女性が自死を失敗して悶死。その家の向かいに住む人は不気味な声に悩まされる事になる。
神戸の古い喫茶店 (7分)
ルポライターは神戸淡路大震災の記事を取材していた。被災地となった地域にある古い喫茶店に訪れた彼が体験した怪異。
すりガラスと透明ガラス (9分)
若者二人が新しく同居する事になったのは「隣室で死亡事故があった」部屋。隣室から、ベランダ窓越しに怪異はすぐに現れて…。
夢遊の声 (8分)
ある女性の叔父は夢遊病で病弱だった。ある日、彼女はラジカセをうっかり落下。誤って録音ボタンが押されてしまう…。
伊藤えん魔(いとう えんま) プロフィール
ハードボイルドとギャグを融合する舞台演劇「伊藤えん魔プロデュース」役者・脚本演出。
怪談演劇企画「百物語」毎年開催。強面と巨体、低音を操る。別名「恐怖系悪役怪優」。
京極夏彦怪談之怪、茶屋町怪談、梅田怪談会、実録怪談倶楽部MVK。怪談グランプリ/準優勝、OKOWA大阪闘争1位、ハード怖6代王位7連勝、最恐戦2021ファイナリスト、最恐戦朗読部門/準グランプリ、他。
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