[オーディオブック] 小泉八雲 「貉(むじな)」
小泉八雲
パンローリング
ダウンロード販売
MP3
約8分 1ファイル 2010年2月発売
本体 96円 税込 105円
サンプル再生3から10分程度無料で試聴できます。
オーディオブック(音声ブック)
を聴くには?
ずばり“のっぺらぼう”の話です。
貉(むじな)とは、主にアナグマのことを指すそうで、日本の民話では、
貉はタヌキやキツネと並び、よく人をばかす妖怪として描かれています。
さて、小泉八雲が綴った『貉』とはどのような内容だったのでしょうか?
話の舞台となるのは東京、赤坂から四谷に向かうお濠に沿った坂、紀伊国坂(紀国坂)。
街灯、人力車の時代以前にあっては、その辺は夜暗くなると非常に寂しく、そのためにおそく通る
徒歩者は、日没後にひとりでこの紀国坂を登るよりは、むしろ幾哩もまわり道ををしたものである。
これは皆、その辺をよく歩いた貉のためであるとか。
ある晩おそく紀国坂を商人が上っていくと、濠のふちにかがんで、ひどく泣いている女を見た。
心配して声をかけると、その女が振りかえった。女がさっと顔をひとなですると、のっぺらぼうになった。
商人は驚いて坂を一目散に駆けのぼって逃げた。走りに走り続けた挙句、ようやく蕎麦売りの屋台を見つけた。
商人はほっと胸をなでおろし、蕎麦売りに濠のふちで見かけた女の話をした。すると
「へえ、その見たものはこんなものだったかい?」
と言って蕎麦売りが顔をひと撫ですると……。
八雲による、あまりにも有名な怪談話です。
のっぺらぼうの犯人は貉だったのでしょうか。
記憶に残る結末と情景が目にうかぶ巧みな描写が
とても秀逸な、印象深い素敵な怪談作品です。
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●小泉八雲(こいずみ・やくも)
小泉八雲ことラフカディオ・ハーンは、米国でジャーナリストとして活躍した後、
1890年、東洋の神秘に興味を持ち来日。同年、英語教師として松江中学に赴任。
小泉セツと結婚。熊本第五髙等中学校(熊本大学の前身校。校長は嘉納治五郎)へ転任。
1896年、日本に帰化。「小泉八雲」と改名する。以来、東京帝国大学(夏目漱石の前任)、
早稲田大学で英文学を講じながら『怪談』等の英文による名作を執筆する。1904年、米国で、
日本の古典や民話、怪談・伝承の類などを取材編集した創作短編集『怪談』を刊行。
日本の生活に深く分け入った八雲は、日本を深い愛情で見つめ、日本の豊かな自然や風習、
伝統文化の奥の深さなど、“日本の心”を精緻な描写をもって全世界に紹介した。
1904年、狭心症のため54歳で逝去。法名「正覚院伝浄華八雲居士」。1915年(大正4)、
日本文化を広く欧米に紹介した八雲の功労に対し 日本政府は彼の没後、従四位を追贈。
本オーディオブックを全部走りながらお聴きいただいたら、約
1 km、64 kcal 消費できます。
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