≒・≒・≒・≒・≒・≒・≒・≒・≒・≒・≒・≒・≒・≒・≒・≒・≒ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ で じ じ の 日 刊 オ ー デ ィ オ ブ ッ ク 通 信 【No.0030】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 携帯 http://www.digigi.jp/i/ PC http://www.digigi.jp/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ≒・≒・≒・≒・≒・≒・≒・≒・≒・≒・≒・≒・≒・≒・≒・≒・≒ オーディオブック出版のパンローリングが贈る、日刊オーディオブックを お読みいただきまして、誠にありがとうございます。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ □■ パ ン ロ ー リ ン グ の オ ー デ ィ オ ブ ッ ク ■□ -◆-◇ 本 日 の 一 冊!! ◆-◇- ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 『芥川龍之介 04「鼻」』が山下の本日のお薦めです。 鼻が超長い、というコンプレックスを抱えた主人公の僧侶。 長さは五六寸。上唇の上から顎の下まで下っている。 形は元も先も同じように太い。 いわば細長い腸詰めのようなモノがぶらりと顔のまん中から ぶら下っている感じである。 飯を食う時にも独りでは食えない。弟子の一人を膳の向うへ坐らせて、 飯を食う間中、板で鼻を持上げていてもらっているほどである。 これは普通の人なら確実に悩む。 かといって、いかにも鼻を気にしているそぶりを見せることは、 自尊心が許さない。 本当はものすごく気にしているのに…。 古来、人間というのはどうにもこうにも他人の目を気にしてしまう。 周囲を気にするからコンプレックスは、 ますますコンプレックスになっていく…。 コンプレックスとどうやって付き合っていけばよいのか? 細長い腸詰めのような鼻を持つ僧侶は、この鼻によって 自尊心が傷つけられていたが、ある時、鼻を小さくすることに成功する。 そうなった時の周りの反応は? そのままハッピーエンドで一件落着ということになるのか…? 結末が気になった方は是非ともオーディオブックで楽しんでください。 結末を知っている方も是非ともオーディオブックで楽しんでください。 ・─────────────────────────────────・ □ タイトル:『芥川龍之介 04「鼻」』 ※無料試聴サンプルはこちら↓ http://www.digigi.jp/bin/showprod?c=2048006100001 □ 内容 芥川龍之介の短編小説で、1916年に『新思潮』で発表。 「人の幸福をねたみ、不幸を笑う」と言う人間の奥底に潜む感情に 焦点をあてた芥川龍之介の初期の出世作。 人間の心には互に矛盾した二つの感情がある。 勿論、誰でも他人の不幸に同情しない者はない。 所がその人がその不幸を、どうにかして切りぬける事が出来ると、 今度はこっちで何となく物足りないような心もちがする。 少し誇張して云えば、もう一度その人を、同じ不幸に陥れて見たいような 気にさえなる。そうしていつの間にか、消極的ではあるが、 ある敵意をその人に対して抱くような事になる…。 傍観者の利己主義とは恐ろしいものである。 □ 芥川龍之介(あくたがわ・りゅうのすけ) 東大在学中に同人雑誌「新思潮」に発表した「鼻」を漱石が激賞し、 文壇で活躍するようになる。王朝もの、近世初期のキリシタン文学、 江戸時代の人物・事件、明治の文明開化期など、さまざまな時代の 歴史的文献に題材をとり、スタイルや文体を使い分けたたくさんの 短編小説を書いた。体力の衰えと「ぼんやりした不安」から自殺。 その死は大正時代文学の終焉と重なっている。 □ 商品詳細 [ダウンロード版] MP3 約35分 3ファイル 840円 (税込) http://www.digigi.jp/bin/showprod?c=2048006100001 [CD版] 1枚/約35分 1,575円 (税込) http://www.digigi.jp/bin/showprod?c=9784775929223 □ 定本案内 底本:「芥川龍之介全集1」ちくま文庫、筑摩書房 1986(昭和61)年9月24日第1刷発行 1997(平成9)年4月15日第14刷発行 底本の親本:「筑摩全集類聚版芥川龍之介全集」筑摩書房 1971(昭和46)年3月〜1971(昭和46)年11月 ※ インターネットの図書館 青空文庫(http://www.aozora.gr.jp/) ■□━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□ 【編集雑記】 ハルクル ...。o○...。o○...。o○ ...。o○...。o○...。o○ ■□━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□ 芥川龍之介の「鼻」を紹介した流れで、今日は花について少し…。 春が来たということで、桜の季節到来です。 本州のずっと南にあって東京より暖かいのに 八丈島の桜の開花は東京より遅いという。 …ナゼか。 それは寒さにさらされる期間が短いから。 春に咲くサクラの花芽は、前年の夏の間に形成される。 その後、花芽はいったん生長を止めて眠りに入る。 そして冬の厳しい寒さに一定期間さらされると 花芽は眠りから目覚めて(休眠打破という)、再び生長を始め、 開花の準備を始める。 休眠打破は、秋から冬にかけて一定期間、 低温さらされることが重要なポイントになる。 だから冬の間に気温が下がらない地域では、 寒さにさらされる期間が十分ではないから 花芽が眠りから覚めるのが遅れる。 そして開花も遅くなる。 つまり、桜が咲くためには、暖かさだけじゃなくて 寒さも必要ってこと。 どうだろう、これは。 まるで応援歌のようではないか。 つらく厳しい冬の時代があるからこそ、 春にキレイに花を咲かすことができるのである。 落ちきってしまったほうが 復活が早いのである。 失恋のみなさん、安心してください。 より遠くに飛ぶためには助走を長めに、ということで 本日の編集雑記を終了させていただきます。 ※ 冬のない常夏の国には、日本のサクラは美しく咲かないそうです。 サクラは、四季のある日本でこそ美しくハナ開くのである。 ・……━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━……・ 「こんな本をオーディオ化して欲しい」 「こんなインタビューが聞いてみたい!」 「ぼくの本・ブログをオーディオ化して欲しい」 オーディオブックに関するお問い合わせ・ご要望は。 パンローリング株式会社 マルチメディアコンテンツ制作部 http://www.digigi.jp/ info@digigi.jp ※ 本メールマガジンを今後、配信不要とされる場合は、誠にお手数ですが、 http://www.digigi.jp/bin/mainfrm?p=mailmag/index から 解除をお願いいたします。 ------------------------------------------------------(C) Pan Rolling |