市朗怪全集とは
実話系怪談のパイオニア、『新耳袋』シリーズの著者の一人が、語りで送る怪談全集!
1990年代に巻き起こったJホラー・ブームを牽引した実話怪談界の大御所が、満を持して登場する!!
全てが実話。この現代に現れた闇と異界の世界を聴け!!
内容紹介
五感で感じる怪異の種類 (48分)
幽霊との遭遇は、視るというだけではない。音、声、臭い、味、肉体的接触があり、第六感で感じることもある。そういった霊的現象のそれぞれの特色と感じる違いについて解説。
また成仏やお祓いで霊を鎮める日本と、ボトルに霊を封じ込める西洋との霊に対する考え方、アプローチについても考察する。
ひとこと(1) (3分)
会社員Sさん。仕事の関係で奥さんと共に埼玉県のある町へ引っ越した。引っ越して間もない日の夜中、ふとSさんは目を覚ました。人の気配を感じる。奥さんは隣で寝ている。と、その気配が…。
ひとこと(2) (2分)
大学生のO君。もうすぐ卒業だというのに就職が決まらない。面接を受けても受けてもダメなのだ。焦った。人生行き詰まった。ある夕方、もう死にたいと思ってアパートの窓から外を見ていると…。
ひとこと(3) (4分)
大阪の会社員Iさん。いつものように朝の通勤電車に乗り込もうと駅の階段を駆け上がった。この日は何故か人の流れが悪い。上がり切るとそこがホームだ。しかし上がり切ると人の流れを悪くしていた原因が分かった。その直後、彼は衝撃的なものを目撃する。
ひとこと(4) (4分)
中学二年の女の子の話。「ただいま」と家に帰ってきたら誰もいない。一人リビングに入ってソファでまどろんでいると、玄関の扉が開いたが誰も入ってこない。ところが急にキッチンに見知らぬ子どもが入り込んでいた。その子に声を掛けると信じられない言葉を聞くことになる。
ひとこと(5) (5分)
Fさんの実家は農家である。田舎は車が必須で、Fさん、父、母専用の車が三台ある。ある日、仕事から帰ると母の車が無かった。買い物に出かけたのかと思ったら母はいた。ところが奇妙なことが起きて…。
笑い (7分)
ある女子中学生。いつのもように自分の部屋で寝ていたが、突然風が顔にかかった。起きてみるが風の原因がわからない。しかしまた部屋の中に突風が起きた。怖いと目をつむった、まさにその時。
ドアの向こう (5分)
東京で活躍している芸人が大坂の番組出演のため、大阪市内のホテルに泊まった。その夜何度もドアをノックされる。最初は無視していたのだがあまりにしつこい。そこでドアスコープから廊下を見ると。いるけどいない。
におい (11分)
OLのY子さんは都内のマンションで一人暮らし。ある日突然部屋の中に異臭が充満した。生肉の腐ったような臭い。原因も対処の仕方も分からない。とりあえず大量の芳香剤や消臭剤を部屋に置いたが…。
こたつ (4分)
幽霊との肉体的接触というものがある。いろいろパターンはあるがなぜか冬の炬燵の中で、という話が多い。こたつの中で起きる幽霊との肌のふれあいとは。
首 (7分)
デザイナーのKさんが、夜一人で寝ていると悪臭で目を覚ました。見ると部屋の中に腐った生首のようなものが浮いている。悪臭の原因は明らかにこれだ。そしてこれは霊的なものだ。掴めば消える。そう思ってその生首を両手で掴んだ。それは消えなかった。そのまま指が肉片の中に入っていく。
中山 市朗(なかやま いちろう) プロフィール
作家、怪異収集家
1982年、大阪芸術大学映像計画学科卒業。映画の助監督や黒澤明監督の『乱』のメイキングの演出などに携わる。
1990年、扶桑社から木原浩勝との共著で『新耳袋〜あなたの隣の怖い話』で作家デビュー。『新耳袋』はそれまでただ怪談で括られていたものから、実話だけにこだわり百物語を一冊の著書で実現化させた。
『新耳袋』は後にメディアファクトリーより全十夜のシリーズとなり復刊。『怪談新耳袋』として映画やドラマ、コミックとして展開。
Jホラーブームを作った作家や映画監督に大きな影響を与え、ブームをけん引することになる。
著書に『怪異異聞録・なまなりさん』『怪談実話系』『怪談狩り』シリーズなどがある。
怪談は語ることが重要と、ライブや怪談会、放送などでも積極的に怪談語りを行っている。その他の著書に『捜聖記』『聖徳太子・四天王寺の暗号』『聖徳太子の「未来記」とイルミナティ」など多数。
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