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内容紹介

元国税調査官が読み解く「日本国の決算書」!

大化の改新、鎌倉幕府の誕生、応仁の乱、戦国時代の終焉、
明治維新、太平洋戦争、高度成長時代、失われた30年……
帳簿から見えてきた、「あの大事件」の真相。

なぜ、織田信長は戦場で「領収書」を発行したのか?

ビジネスマンの頭にスッと入る、まったく新しい「歴史教科書」が登場!

目次

はじめに 歴史的大事件を「見える化」する会計的視点とは？

第1章 大和朝廷は会計力で国を統一した
恐ろしく整った会計制度
「大化の改新」は会計力によって成し遂げられた
古代日本は大規模な国勢調査を行っていた？
大和朝廷の会計監査制度とは？
会計報告書に不備があれば突き返された
すでに領収証のやりとりも行われていた
ものの価格を調査する「沽価帳」とは？
不正会計によって朝廷が崩壊する
全国に不正が蔓延する

第2章 坊主と武士は勘定に強かった
日本最古の商業帳簿「土倉帳」とは？
悪質金融業者だった比叡山
鎌倉幕府の創設期を支えた会計官
守護、地頭の会計検査権とは？
会計視点で見た「応仁の乱」の原因
そもそも鎌倉政権から財政基盤は脆弱だった
日明貿易の費用さえ捻出できなかった室町幕府

第3章 戦国時代の会計革命
戦国猛者たちの会計力
織田信長の通貨革命
枡や単位の統一
大がかりな検知で「固定資産台帳」をつくる
なぜ織田信長は戦場で「領収証」を発行したのか？
太閤検地と金貨の鋳造
武田信玄がつくった課税台帳とは？
加藤清正も石田三成も会計官だった
徳川家康によって日本の貨幣制度と度量衡が整えられた

第4章 江戸時代の優れた会計官たち
諸大名を監視する閻魔帳「御前帳」とは？
近衛商人が使っていた世界標準の会計制度
江戸幕府の元禄6年の財政報告書
貨幣改鋳益が江戸幕府の主財源となる
実力主義だった「勘定役」のポスト
薩摩藩を経済大国にした切れ者財政官
座妻版の黒糖の専売と密貿易
長州藩の涙ぐましい新田開発
それでも多額の借金を抱える

第5章 明治維新の収支決算
大政奉還のとき朝廷の金庫は空っぽだった
旧幕府軍も新政府軍も金欠病だった
なぜ由利公正が会計責任者になったのか？
商人を招集して金をかき集める
実は優秀な会計官だった西郷隆盛
西南戦争の軍費を捻出した西郷隆盛の錬金術
なぜ日本の会計年度は4月始まりなのか？

第6章 会計から読み解く戦前社会
「企業」の概念を日本に持ち込んだ渋沢栄一
欧米よりも多くの会社がつくられていた戦前の日本
まるでドラマの世界のような戦前の財閥とは？
「持ち株会社」の資金調達スキームとは？
南満州鉄道はどれくらい収益を上げていたか？
南満州鉄道の収益を脅かした張作霖
戦前の税金は商店街で一括して払っていた

第7章 高度成長とバブルの会計事情
GHQが行った財閥の会計調査
青色申告制度が創設された不可思議な理由
高度成長を支えた経済学者の会計力
田中角栄が駆使した会計力
田中角栄の幽霊会社を使った“脱”税
西武グループの中核「コクド」の決算書の謎
なぜバブルが起きたのか？
なぜバブルがはじけたのか？
バブル崩壊後に頻発した粉飾決算

第8章 平成“失われた30年間”の会計内容
会計ビッグバンが日本経済にもたらした影響
ライブドアに資金提供したアメリカの投資銀行
なぜライブドアは摘発されたのか？
トヨタ販売世界一でも税金ゼロの謎
「受取配当の非課税」という不可思議
巨額の内部留保金は善か悪か
日本起業はバブル崩壊以降も業績はよかった
先進国で日本の賃金だけが下がり続けている
トヨタは国内市場を25％も落としている

おわりに 会計的視点で読み解く日本の現在と未来

大村大次郎(おおむら・おおじろう)

元国税調査官。国税局に10年間、主に法人税担当調査官として勤務。退職後、ビジネス関連を中心としたフリーライターとなる。単行本執筆、雑誌寄稿、ラジオ出演、テレビドラマの監修等で活躍している。ベストセラーとなった『あらゆる領収書は経費で落とせる』(中公新書ラクレ)をはじめ、税金・会計関連の著書多数。一方、学生のころよりお金や経済の歴史を研究し、別のペンネームでこれまでに30冊を超える著作を発表している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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