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ボッコちゃん
バーのマスターがつくったロボットは、人間そっくりの肌ざわり。ロボットと気がつかないお客たちは、カウンターのなかの美しいボッコちゃんに話しかけます。(新潮文庫『ボッコちゃん』収録)
最後の地球人
限りなく人口が増えつづける地球では、都市化がすすみ、ついに世界全体がひとつの都会となってしまいます。すると今度は、人口が減りはじめ……。(新潮文庫『ボッコちゃん』収録)
盗賊会社
私は盗賊会社の社員。泥棒が仕事です。地味な服装と、まじめであることが要求される仕事です。具体的な業務内容はといいますと……。(新潮文庫『盗賊会社』収録)
打ち出の小槌
歴史学者が山奥で見つけた柄の短いハンマーのようなもの。学者はなにげなくそれを手で振りながらつぶやきました。「これがなんなのか、知りたい」(新潮文庫『盗賊会社』収録)
宣伝の時代
朝。仕事へ向かうエヌ氏。マンションのエレベーターのなかで顔みしりの男の子の頭をなでると、その子はコマーシャルソングを歌いだします。(新潮文庫『だれかさんの悪夢』収録)
へんな薬
やっと完成したカゼの薬。ケイ氏は「いま、ききめをごらんに入れましょう」と、友人の前で飲んでみせます。いままでのにくらべ、どんな点がすぐれているというのでしょう。(角川文庫『きまぐれロボット』収録)
なぞのロボット
いつもエヌ博士のあとをついて歩いているやせた形のロボット。そうじもしなければ、カバンも持たないこのロボット。いったい、なんの役に立つのですか? (角川文庫『きまぐれロボット』収録)
サーカスの秘密
動物たちがとても珍しい芸をする大人気のサーカスには、毎日たくさんの人がやってきます。そんなある日、団長はうっかりその秘密をしゃべってしまったのでした。(角川文庫『きまぐれロボット』収録)
鳥の歌
エイ博士は、童謡のメロディーで鳴くハトを育てることに成功しました。アール氏は目を丸くしておどろきます。どうやって育てたのか、ぜひ説明してください。(角川文庫『きまぐれロボット』収録)
火の用心
助手が発明した「火の用心」とさえずりながら飛ぶ鳥型ロボット。「まあ少しは役に立つかもしれないな」と、エヌ博士は実用化にむけての改良をすすめます。(角川文庫『きまぐれロボット』収録)
生活維持省
生活維持省で外まわりを担当する同僚と私は、今日も車で仕事に向かった。美しい街路樹、静かな住宅地、窓から流れ出るピアノのメロディー。やっと政府の方針が軌道に乗ったのだ。平和だなあ。(新潮文庫『ボッコちゃん』収録)
肩の上の秘書
ニュー・エレクトロ社のセールスマン、ゼーム氏の肩には、美しいロボット・インコがとまっていた。玄関のベルを押すと、ドアをあけて姿をあらわした主婦の肩の上にもロボット・インコが。(新潮文庫『悪魔のいる天国』収録)
薄暗い星で
もう考える必要も、動く必要もない2体のロボット。薄暗さのなかで、かすれたような声がした。「われわれロボットは、みんな、こんな終わり方をしているのだろうか」。(新潮文庫『悪魔のいる天国』収録)
友を失った夜
孫を膝にのせてテレビのニュースに見入る祖母。「死なないでくれるといいけどね」。人類が親しい友を失おうとしていることを、子供たちも感じとっているのだった。(新潮文庫『ボンボンと悪夢』収録)
歓迎ぜめ
水も酸素もある星に着陸した調査隊は、長いしっぽを持った、人間の半分くらいの身長の住民たちを見つけます。この星にどんな文明があるか、調査隊は興味津々。(角川文庫『ちぐはぐな部品』収録)